新車購入
更新日: 2022-02-17
元ディーラー営業マン直伝!新車の値引き相場と効果的な交渉法7選
この記事のポイント
- 新車の値引き相場は「車両本体価格の約10%」
- 「目標値引き額」を設定することが重要
- ディーラーオプションやローンを上手く使うと値引き額を上げやすい
新車を購入する際に気になるのは「だいたいどれくらい値引きしてもらえるものなのか」「多く値引きしてもらえるための方法はどんなものがあるのか」ではないでしょうか。
この記事では、過去にディーラーで営業担当をしていた2人への取材をもとに、新車の値引き相場と本当に有効な値引きの交渉方法について解説していきます。営業担当時代に60万円以上の値引きをした経験もある2人が、リアルな事情を語ってくれました。
新車を値引きしてもらうためのコツは、以下の通りです。
元ディーラー営業が教える「新車値引き」のコツ
- 値引きの目標額を決め、営業マンに伝える
- ディーラーのセール時期を狙う
- ディーラーオプションで値引きをしてもらう
- 「今日決める」と営業マンに伝える
- 営業マンを味方につける
- ローン払いの選択も検討する
- 友人にディーラーを紹介してもらう
この記事を読み終えるころには、新車を値引きしてもらうための方法を理解し、行動に移すことができるようになっているはずです。まずは前提知識として、新車はどれくらい値引きが期待できるものなのかから解説していきます。
新車の値引き相場:車両本体価格の10%前後が目安
まず新車の値引き相場について解説します。
大まかにいうと、新車の値引き相場は、車両本体価格の10%前後です。たとえば、車両本体価格が200万円の新車の場合、値引き相場は約20万円となります。
とはいえ、あくまでも相場は相場です。ここから、新車の値引きの傾向や元ディーラーマンが経験した実際の値引き例を紹介します。
価格が高い車ほど値引き幅も大きい
一般的な傾向として、車の価格が高ければ高いほどディーラーの利幅が大きくなり、値引きできる額も大きくなります。
ディーラーに6年以上勤めた経験のある2人に、実際の値引きの実例について聞いてみました。



2人のコメントからも、価格が高い車種ほど大きな値引きが期待できることがわかります。
逆に軽自動車など価格帯が低い車の場合は、大きな値引きを求めるのは難しくなります。
そもそも、ディーラーは車両本体価格の6~8割程度の価格でメーカーから車を仕入れているといわれています。残りのおおよそ3割前後からディーラーの利益が確保されるのです。もちろんディーラー側のさまざまな経費が必要になるため、いくらでも値引きができるわけではありません。
気をつけたいのが、価格の高い車は値下げ幅が大きいというのもあくまで傾向であり、例外もあるということです。
たとえば、言わずと知れた高級車ブランドであるレクサスの場合、ブランドイメージが損なわれることを嫌い、原則的に値下げには応じません(下取り価格を調整することで、実質的に値引きを行う場合はあります)。
値引き相場を調べる方法
以上、新車全体としての値引き相場を説明してきましたが、自分がほしい車種の値引き相場について詳しく知りたいという方は多いでしょう。ここで、車種ごとの相場の調べ方を紹介します。
相場情報としては「グーネット(新車値引き相場情報)」などを参考にすることで実際にどれくらいの金額まで値引きが行われているのかがわかります。
検索すると直近1年間の値引き相場情報が一覧で表示される(画像引用:グーネット「新車値引き相場情報」)
ただディーラーは店舗ごとに車種の「値引きの限界幅」が決まっていることが一般的です。店舗が定めている「上限値引き額」以上の値引きをしてもらったという口コミがあるからといって、必ずしも応じてもらえるわけではありません。
「どれほどの値下げが期待できるか目安を知るための下調べ」だと考えておきましょう。
なお、具体的な車種の値引き額について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
具体的な車種の値引き記事
新車の購入価格を抑えるという意味では「値引き交渉」以外に、大きな効果があるのはいま乗っている車をできるだけ高く売るということです。何も考えずにディーラーに下取りに出す方は多いと思いますが、実は気づいていないだけで大きな損をしています。
後ほど詳しく解説しますが、複数の車買取業者に査定依頼をすることで、平均すると10万円以上お得に車を売ることができます。車の一括査定サイトを使えば、簡単に買取業者に査定依頼できるので、ぜひ利用を検討してください。
それでは、いよいよ最高の値引き額を引き出す交渉のコツを解説していきます。全部で7つのコツに加え、番外編も1つ紹介します。ぜひ実践してみてください。
値引きのコツ1|値引きの目標額を決め、営業マンに伝える
新車の値引きに成功するためにいちばん大事なコツは、「値引きの目標額を明確にし、営業マンに伝える」ということです。
先に説明した方法で、値引き相場を調べて目標額を定めるのもよいですし、自分の予算に合わせてこのくらいの値引きは実現させたい、という金額から考えるのも1つの手です。また、複数のディーラーからまず見積もりをとってみて目標額を決めるという方法もあります。
ただいずれにせよ、目標の値引き額を営業マンにはっきりと伝えることが重要です。








また、以下のような話もありました。

値引きの目標額や判断軸を決めることの大切さがわかったのではないでしょうか。新車を安く購入するために必ずおさえておきましょう。
値引きのコツ2|ディーラーのセール時期を狙う
さらに値引き額を引き上げる鉄板のコツは、ディーラーのセール時期を狙うというものです。
各ディーラーは、最低年に2回は自社のセールを開催しています。その時期は薄利多売の傾向が強くなるため、消費者としてはぜひとも狙いたいタイミングです。具体的なセール時期はディーラーによって異なりますが、6月、11月か12月、3月が多くなっています。
また多くのディーラーの決算月である3月前、9月前も狙い目です。
値引きのコツ3|ディーラーオプションで値引きしてもらう
オプションをつけることで値引きを引き出すのも1つの方法です。
新車の購入において、値引き額に上限があるということはすでに説明しました。ただし、値引きに限界が設けられているのは「車両本体部分」での話です。トータルで値引き額を大きくしたいなら、必要なディーラーオプションを多くつけるのも1つの手です。
ディーラーオプション部分については、ディーラー側の裁量でかなりの程度値引きができます。特にカーナビの場合は、ナビ割と呼ばれる値引きサービスもあるので、ナビが必要な人は新車購入時につけるとかなりお得になります。


ただし、オプションをつけるのが値引きに有効だとはいえ、つければつけるほど値引き額も限りなく上がっていくというわけではありません。目安としては、ディーラーオプションをつけて30~40万円を超えれば、それ以上値引き額は変わらないと考えましょう。
値引きのコツ4|「今日決める」とディーラーに伝える
「今日決める」とディーラーに伝えるのも、値引きに大いに有効です。これに関しては、ディーラー側から言われる場合も多いです。取材の中で、交渉のコツを教えてもらいました。






大切なのは「この金額なら、今日決めます」としっかりと伝えることです。営業マンは「今日決める」という言葉に弱いので、そこを突くのが交渉をうまく運ぶ秘訣です。
まずは少し無理があるくらいの値引きを申し入れ、そこから落としどころを探っていけば、おおよそ限界に近いところまでの値下げが狙えるでしょう。
値引きのコツ5|営業マンを味方につける
営業マンを味方につけることも、値引きを実現するためのコツです。
当たり前のことですが、営業マンも人間です。横柄な態度の人や買い回ってばかりの人とは、たくさん値引きして利益を削ってまで付き合っていきたいとは思わないでしょう。
そもそも、新車とは「買って、それで終わり」というものではありません。ディーラーにとっては販売後のアフターフォローも重要な仕事となりますし、そこで利益を確保するのも重要です。
そのため、信頼ができる、長い付き合いができそうな顧客にこそ売りたいと考えます。


できるだけ本音で話して、営業マンと仲良くなることも値引きを引き出すコツです。意識しておきましょう。
値引きのコツ6|ローン払いの選択も検討する
現金払いではなくローン払いを選択することも値引きにつながります。
いまだに「現金一括で支払うから、もう少し安くならないか」というお客さんがいるそうですが、現金一括払いはディーラーにとっては喜ばしいものではありません。
値引き競争が激しい昨今、単純に車を販売するだけでは利益は薄く、ディーラーはなかなか儲けることができません。むしろ、ローンを組んでもらうことで、手数料が発生し利益が生じるという構造があることを知っておきましょう。
もちろん値引きのためにローンを組み、その金利の支払いで苦しむようなら本末転倒ですし、意味がありません。ですが、そもそも一括で支払うことが難しく、ローンを組むことで毎月の生活を安定させることも考慮に入れるのであれば、無理に現金一括払いにすることはありません。




金利分まるまる値引きしてもらうことはできないものの、ローンを組むことで通常よりも大きな値引きをしてもらえることがあります。この事実を知っておけば、さらにうまく値引き交渉ができるでしょう。
値引きのコツ7|友人にディーラーを紹介してもらう
友人、知り合いにディーラーを紹介してもらうことも、値引きに有効です。
ディーラーに勤めている人とつながりがあったりディーラーとの付き合いが長い友人がいたりするなら、ぜひ店舗を紹介してもらいましょう。
つながりがある人や信頼関係が築かれている顧客からの紹介であれば、ディーラー側も手厚い対応をしてくれます。




以上の話からもわかるように、ディーラーを紹介してもらうのは値引きに有効です。友人のつながり等がある場合は、ぜひ紹介を頼んでみましょう。
値引きのコツ番外編|現車をできるだけ高く売る
ここまで新車購入時の値引き交渉のコツを解説してきましたが、お得に新車を購入しようと思うなら値引きにだけ集中するのは間違いです。
メーカーやディーラー間の競争も激しくなっている昨今、自動車のコストカットも進んでおり驚くような値引き額を引き出すのは困難です。それよりも、新車購入の費用負担を軽くするなら、いま乗っている車を少しでも高い値段で売る工夫をすることのほうが現実的といえます。
具体的には、一括査定サービスを利用して愛車を一番高く買い取ってくれる業者を見つけ、売却するのがおすすめです。新車を買うディーラーでの下取りよりも高額になる場合が多く、そのぶん結果的に購入費用を浮かせることができます。
一括査定の流れは以下のようなイメージです。
申込みをすると複数の業者から連絡が入り、査定の日程調整をすることになります。売却時の注意点や査定額アップのポイントはざっくり言うと次の4つです。
査定時のポイント
- 査定の日取りを決めておく
- アポの電話が取れる休みの日に申し込む
- 整備記録簿や取扱い説明書などの付属品は用意しておく
- 目立つ汚れは取り除いておく
車の一括査定サービスについては「一括査定サービスを使って車の高額売却を実現!利用の流れや注意点を紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
一括査定以外の車の売却方法を見てみたいという方は一度「ナビクルの車の売り方・買い方診断」を利用してみてください。お持ちの車の状態や普段の生活スタイルからあなたにピッタリの車の売買方法を提案してくれます。
【Q&A】「新車の値引き」に関するよくある疑問
ここでは、以上で触れられなかったよくある疑問について、元ディーラーマンへの取材内容をまとめました。以下の5つの疑問を取り上げています。
新車の値引きに関する疑問
- 営業マンによって値引き額は変わる?
- ディーラーでの下取りで得をすることはない?
- 「ライバル車を検討している」と伝えると、値下げに成功しやすい?
- 自動車保険への加入は値引き交渉に有効?
- 乗り換えの場合、現車はディーラーに下取りを出すより買取店で売ったほうがいい?
順にみていきましょう。
Q:営業マンによって値引き額は変わる?
値引き額には上限が定められていますが、その範囲内で営業担当者により値引き額が変わることはもちろんあります。
ただし、よく「売れていない営業マンはノルマに追われているから、値下げしてもらいやすい」「若手営業マンのほうが値下げしてもらいやすい」といわれていますが、これは間違いです。
実際は経験豊富な営業マンから買ったほうが、スムーズに値引きをしてもらえることのほうが多いです。
やり手の営業マンの場合は、オプションをつけるなど、値引きを大きくするためのやりくりの仕方を知っています。また、営業マンごとに値下げ範囲の裁量が決まっているため、トップセールスマンのような広い裁量を持っている人から買うほうが有利になります。
さらに付け加えると、売れている営業マンは本当に忙しく、時間がありません。つまり、なるべく早く契約を決めてしまいたいと考えていることが多いです。利益を確保しつつも、まとまった額の値引きを行い、契約を早く決めたいというのが本音です。
Q:「ライバル車を検討している」と伝えると、値下げに成功しやすい?
正直言って、ほとんど関係ありません。
同価格帯のライバル車があったとして、30万円値引きしてくれたと告げられても、こちらには、できることの限界があります。せいぜい価格の見せ方を変えるくらいしかできません。
むしろ、同じ車種同士を比較するほうがおすすめです。つまり購入検討車種の見積もりを出してもらい、それを別の店舗に持っていくという相見積もりです。
仮に「30万円値下げしてほしい」なら、その根拠を持っていくと営業マンも上司を説得しやすくなります。
つまり「他店では29万円値下げする見積もりを出してくれたから、もう1万円だけ引いてくれ。そうすれば決める」と他店の見積もりを出しながら切り出せば、値下げに応じてくれる可能性はかなり高くなるでしょう。
Q:自動車保険への加入は値引き交渉に有効?
有効かどうか以前に、ディーラーが自動車保険への加入を条件に新車の値引きを行う行為は法律違反になります。保険業法という法律の中で、保険料の割引や割戻し、保険募集に対しての特別利益の提供などが禁じられていることを知っておきましょう。
「自動車保険に加入してくれたら値引きする」と言ってくる営業マンも中にはいるかもしれませんが、リスクが大きいため応じないようにしましょう。保険加入による値引きは期待せず、こちらから話を持ちかけることもやめておくのが賢明です。
Q:乗り換えの場合、現車はディーラーに下取りを出すより買取店で売ったほうがいい?
基本的にはイエスになります。
車買取店に売却するほうが、高い査定額が出やすい傾向にあります。
買取店は独自の販売チャネルを持っていたり、またある特定のボディタイプ、車種については高く売るルートを持っていたりするためです。
一方、新車ディーラーの仕事は、車を買い取ることがメインではありません。ディーラーのメインの仕事はやはり車を売ること、そしてその後のメインテナンスなどで、利益を出していくことが中心です。ディーラーの下取りは、新車の値下げ額の調整という役割も持っているため、主軸はあくまで車を売ることにあります。
そうはいっても、あと何万円か値下げしてくれたら購入を決めるというお客様がいるときに、その要望を無視することはできません。そういうときには下取り価格に色をのせて、実質的な値下げを行うことはあります。
しかし調整額にも当然ながら限界はあります。いま乗っている車を1円でも高く売りたいとお考えなら、複数の車買取店へ見積もりを出し、比較したうえで売却をするのがよいでしょう。
Q:ディーラーでの下取りで得をすることはない?
いまお伝えしたことを、逆にいうと「乗り換えをする」、つまりディーラーから車を買うという前提であれば、価値がほとんどない車でも値段がつくことが多くなります。
買取店ではまったく価値がない車では、転売して利益を出すことはできないため、当然ですが値段がつくことはありません。一方、ディーラーへの下取りの場合は、どんな車でも、たいていいくらか値段がつきます。極端に価値の低い車の場合は、ディーラーに下取りしてもらうのがおすすめです。
ここがポイント
- 価値がまずまずある車……中古車買取店へ売るのがおすすめ
- 価値がほとんどない車……下取りに出すのがおすすめ
まとめ
この記事は、元ディーラーマンに直接インタビューを行い、新車の値引きを成功させるコツを解説してきました。
新車の値引きを引き出すコツは以下の通りです。
「値引きのコツ」まとめ
- 値引きの目標額を決め、営業マンに伝える
- ディーラーのセール時期を狙う
- 「今日決める」と営業マンに伝える
- 営業マンを味方につける
- ディーラーオプションで値引きをしてもらう
- ローン払いの選択も検討する
- 友人にディーラーを紹介してもらう
また、値引きのコツとは違いますが、「一括査定サービスを利用して今乗っている車をできるだけ高く売る」ことも、結果的に新車の購入費用を浮かせることにつながります。
一括査定を利用するか迷われている方は一度ナビクルの車の売り方・買い方診断を利用してみてください。
ぜひ総合的に車を賢く、お得に入手してください。
- 公開日: 2022-01-07

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