2015

21

Oct

クルマの基礎知識

エコカーの基礎知識 クリーンディーゼル 〜マツダ SKYACTIV-D編〜

カンタンにまとめると!

  • マツダが新世代のクリーンディーゼルエンジンを開発
  • パワフルなトルクによる滑らかな走りが特徴
  • 開発担当者の声を紹介

マツダ SKYACTIV-D

いまやすっかり市民権を得たエコカー。前回のこのコーナーでは、さまざまなタイプのエコカーの中からハイブリッド車を紹介しました。今回は、クリーンディーゼル車を紹介することにしましょう。いったいどんなクルマなのか、詳しく見ていきます。

ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違い

クリーンディーゼル車がどんな車なのかを知る前に、まずはディーゼルエンジンとガソリンエンジンとの比較を通じて、ディーゼルエンジンとはどのようなエンジンなのかを理解するところから始めましょう。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの最も大きな違いは、使用する燃料。文字通りガソリンを使うガソリンエンジンに対して、ディーゼルエンジンは軽油を燃料としています。精製する際の温度が違うだけで、ガソリンも軽油も元は同じ石油ですが、ガソリンは引火しやすく、軽油は着火(自然発火)しやすいという、それぞれ異なった特徴があります。そして、それぞれのエンジンは、そうした特徴を活かした仕組みを持っているのです。

ガソリンエンジンは、電気的に火花を起こすスパークプラグを使って燃料に点火します。高回転まで回り、出力を発揮しやすいエンジンです。一方でディーゼルエンジンは、高温の圧縮した空気中に燃料を噴射して自然発火させるという仕組み。低回転から力強いトルクを発生させることができるほか、熱効率と燃費のよさがメリットです。

日本ではガソリンエンジンが主流ですが、ヨーロッパでは経済的で走りもいいディーゼルエンジンは日本よりも一般的だそうです。

新世代のクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」

新世代のクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」

燃費がいいことに加えて、燃料代も安く、お財布に優しいディーゼルエンジン。しかし、粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)を含んだ黒煙を出しながら走り、騒音も大きいため、「環境に悪い」というイメージを抱かれがちでした。

「環境に悪い」というイメージを抱かれがちだったディーゼルエンジン

そこで、マツダはPMやNOxの排出量の少ないクリーンディーゼルエンジンの開発に乗り出しました。その結果完成させたのが、同社のさまざまな車種に現在搭載されている「SKYACTIV-D」です。従来よりも燃費・パワー・排ガス性能を飛躍的に高めた、この新世代クリーンディーゼルエンジンの一番の持ち味は、パワフルなトルクが生み出すなめらかで安定感のある走りです。低速でも高パワーの走りが可能となるため、停車状態からの動き出しや上り坂も素早く、スムーズに加速。運転していても疲れにくく、長距離を走るのに適したクルマだと言えそうです。

マツダ CX-3

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3.9点

燃費には大満足!

低速時のトルクが太く、加速がすこぶるスムース。 居住性よりも強烈な個性を求める人には薦められる。 燃費には大満足です。

20代/男性 所有者

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開発担当者が語る「SKYACTIV-D」

ところでマツダは、ガソリンエンジンが主流の日本で、なぜクリーンディーゼルエンジンの開発を進めたのでしょうか? マツダの「SKYACTIV-D」開発担当者・寺沢さんにインタビューをしました。

――「SKYACTIV-D」の開発にはどのくらいの時間をかけたのでしょうか?

「SKYACTIV技術の基本構想を固めたのは、2006年。『SKYACTIV-D』を最初に搭載したのは、2012年2月に発売したマツダCX-5ですから、開発には約6年の歳月をかけたことになります。『汚い』『うるさい』『走らない』といったディーゼルエンジンのマイナスイメージを覆そうというチャレンジに対して、社内からは『なぜ、リスクを背負って冒険するのか?』といった反発もありました。そこで、我々が最初にやったのは、その懸念を払拭することです」

――どのようにして払拭したのですか?

「ディーゼルエンジン(で燃料を噴射する空気)の圧縮比を下げると、真冬の北国ではエンジンがかからなくなってしまいます。そこで、マイナス30度でも着火できることを計算で示し、実際に始動することも確認しました。圧縮比を下げれば、排気ガスがクリーンになるほか、エンジンそのものも軽くなり、滑らかに加速できるという利点はすでに知られていたので、懸念を払拭できたことで開発しようという気運が一気に高まりました」

――開発に際して、不安はありませんでしたか?

「理論的には間違いのないものでしたが、『世界初』がたくさん織り込まれたエンジンだったので、『本当にこんな短期間で商品化できるのだろうか?』といった不安の声はありました。しかし、(クリーンディーゼルエンジンを搭載した)CX-5の発売と同時に開発メンバーの多くが販売店へ行き、契約書に判を押したのです。もちろん、強制したわけではありません。『自分が乗りたいと思うクルマこそ、お客様に自信を持ってオススメできるクルマだ』という何よりの証拠ではないでしょうか」

――実際にその手応えも感じていますか?

「お客様からは特に走りのよさをお褒めいただいており、開発メンバーの励みにもなっています。日本国内の乗用車販売台数に占めるディーゼル車の比率は、『SKYACTIV-D』発売前は1%にも満たなかったのが、発売後は5%を超えるにまでなりました。日本でディーゼル車(の存在価値)が見直されてきていることがうれしいです。技術開発にゴールはありません。これからも、運転していて楽しい、お客様にサプライズを提供するクルマを目指して一歩一歩前進します」

まとめ

ディーゼル車に対するネガティブなイメージを覆し、地球環境にやさしく、運転が楽しいという新たなイメージを植え付けることに成功したクリーンディーゼル車。ハイブリッドカーとはまた違うエコカーとして、さらなる開発・成長に期待がかかります。

マツダ CX-5

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4.1点

選んだ理由

他の日本車メーカにはないマツダ車の独創性と技術に魅力を感じます。 CX-5S20(2012年モデル)は、装備、走行性能、質感ともに価格を上回る価値のある車両です。 (当時の車両価格220万円) XD(ディーゼル車)の加速性能やガソリンと比べて燃料が安い点など魅力を感じましたが、私の普段の乗り方でディーゼル車の特徴が活かせる点が少ないと思い、20S(ガソリン車)を選択しました。 ガソリン車のメリットとして、静粛性、車体の軽さ、より自然なエンジンフィール、メンテナンス費用の安さ(オイル代、バッテリー代)など挙げられます。 ディーゼル車orガソリン車の選択で迷われている方は、それぞれのメリットを再認識していただき、ご自身の乗り方に適した車両を選定されると良いと思います。

40代/男性 所有者

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