2015

6

Apr

クルマの基礎知識

車運転中に雹が降ってきたらどう対処するの?

<ピンチ!>雹、動物衝突…他【クルマのトラブル対処】~後編~

クルマに乗る上で覚えておくと安心なのが、急なトラブルへの対処法の数々。
前編に引き続き、後篇では「雹(ひょう)が降ってきた時ってどうするのが正しいの?」「霧が濃い時に注意することは?」など、
もしもの時に役に立つトラブルへの対処法を徹底紹介! 滅多に起きないトラブルだからこそ、事前知識の有無で実際の対応に大きな差が出てしまいます。
「自分には関係ないから」と決めつけずに一度チェックして、頭の片隅で覚えておくと安心です。

雹(ひょう)が降ってきたらどうする?

雹(ひょう)

滅多に遭遇しない雹(積乱雲から降る直径5mm以上の氷粒)ですが、天気予報で「雷を伴う雨」「竜巻や激しい突風」などの言葉が使われている時や、
雷注意報が出されている際には、雹が降る可能性があります。 ここでは、雹が降った際の正しい対処法を4つ紹介。避難やクルマへの対策、アフターケアまで一つずつ確認していきます。

【運転時に雹が降ってきた場合】

雹は固い氷の粒のため、大きさによっては車体に無数の傷をつけるだけでなく、屋根を突き破ってしまうこともあります。
そのため、雹が降り始めたらなるべく早く屋内駐車場に避難することが必要です。
運転に支障をきたすほどの降雹にも関わらず周囲に避難できる場所がない場合は、無理に運転を続けず、交通状況を確認しながら落ち着いてクルマを停止させ、降雹がおさまるのを待つようにします。

【自宅にいる時に雹が降ってきた場合】

在宅時に降雹に気づいたら、毛布や布団などの厚手の布で車体を覆うことで被害を最小限にすることができます。
しかし、クルマの表面を傷つけるほどの降雹となると、人の体に当たった際に怪我をする恐れもありますので、十分に注意して対応することが大切です。

【雹による道路冠水の危険に注意】

降雹時は大気の状態が不安定な場合が多く、豪雨や落雷といった自然災害が同時に発生しやすいため注意が必要になります。
悪天時には降雹で折れた枝や豪雨で流されたゴミで排水溝が詰まり、短期間のうちに道路が冠水してしまうことも少なくないため、よく使う道では自治体などが発表しているハザードマップ(自然災害の被害を予測し、範囲を地図化したもの)を事前に確認して、避難ルートを把握しておくと安心です。

【保険によるアフターケア】

降雹によってクルマについた傷やへこみの修理には、保険が適用される場合があります。保険内容によって保障も異なりますので、自身が加入している保険がどこまで対応してくれるのかを事前に確認しておきましょう。

 

車内冷却スプレー(火気厳禁スプレー)の注意点

車内冷却スプレー

近年の猛暑を受け、厚くなった車内の温度を瞬間的に下げることができる、冷却スプレーが注目を集めています。しかし、使用者の増加に伴い、冷却スプレーによる事故も増加しており、使用に際して十分な知識と対策をしておくことが大切になっています。

ここでは、スプレー缶の特長と事故の原因を中心に、正しい安全対策についても紹介していきます。

【冷却スプレーで暑い夏も快適に】

冷却スプレー缶にはLPGと呼ばれるガスが使用されています。
このLPGガスは空気よりも重いため、車内下方に長く滞留することから冷却効果が長く続くという特長があります。
また、衣類の隙間にも入り込み、繊維内に残りやすいという特長があることから、汗をかいた肌にも心地良く、キャンプや海水浴などのアウトドアシーンでも多く利用されています。

【可燃性ガスなので火気厳禁!】

スプレーに使われているガスは高い可燃性を持っており、使用時は火気厳禁が必須です。実際に、スプレー使用直後にライターなどの火をつけたことにより、ガスに引火し爆発が起きてしまうという事故が近年増加しています。
このような事故防止の為にも、ライターを使用する前に窓を開けて十分に換気を行い、車内のエアコンを外気導入モードにするなど、十分な対策が重要です。
せっかく涼しくなった車内が暑くなってしまいますが、乗車時に比べてかなり温度は下がっていますので熱中症等にかかる危険も少なく、安全のために十分な対策を怠らないことが賢明です。

【スプレー缶の保管場所にも注意】

真夏など車内温度が高温になる時期には、スプレー缶自体が熱に耐えきれず破裂してしまうという事故も発生しています。
真夏の車内は場所によって50℃近い温度にもなるため、比較的涼しい場所で保管するとともに、外出前に使用して自宅に置いて行くなど、車外にて管理することも有効です。

【冷却スプレー以外にも注意は必要】

クルマ用に発売されている、ガラスクリーナー、消臭剤といったスプレー缶も可燃性の高いガスを使用していることがあります。
このようなスプレー缶を車内で保管・使用する際には、必ず商品に記載された注意書きを読み、十分に気を付けて使用することが大切です。
また、スプレー缶にはLPGの他にDMEと呼ばれるガスが使用されている場合もありますが、どちらも高い可燃性を持っているため、車内で火気を使用する際にはしっかりとした換気を行うことで、危険な事故を未然に防ぐようにしましょう。

野生動物と遭遇、衝突した場合

野生動物と遭遇

動物の生息域に道路が整備されたことにより、クルマと動物の衝突によるトラブルも近年増加をしています。
このような道路上で発生するクルマが起因となった動物死亡事故を「ロードキル」と呼び、動物保護の観点からも問題になっています。

【一般道で動物と遭遇した場合】

野生動物が出没する恐れのある道路には「動物注意」や「動物が飛び出す恐れあり」などと書かれた警戒標識が設置されています。
もし標識を見かけたら、走行速度を落とし周囲に注意して安全運転を心掛けましょう。標識には出没可能性が高い動物が描かれており、サル・タヌキ・キツネなど地域によって異なりますが、シカ・クマなどの大型動物には特に注意が必要です。

【大型動物との衝突事故】

大型動物と接触した場合には、クルマが損傷してしまうことや、ドライバー・同乗者が怪我をしてしまうこともあります。
そのような際には決して自身で対応することなく、警察に連絡をして対処を依頼しましょう。特に怪我をした大型の野生動物に不用意に近づくと、人間に襲い掛かってくる可能性もあるので大変危険です。

【高速道路で動物と遭遇したら】

高速道路も野生動物の生息域に建設されることが多く、2013年NEXCO東日本管内においても約18,600件ものロードキルが発生しています。
管理者側でも防護柵や注意喚起の標識など様々な対策を行っていますが、それでも万全とはいかず、多くの動物が犠牲になっています。
一般道に比べ速度が出ている高速道路では、動物との接触も大きな事故に繋がりやすくなります。
上向きライトを使用することにより動物の目が光り発見しやすくなりますので、夜間から早朝など状況に合わせてライトを上手く使うことも有効です。

【動物と衝突してしまった場合の対応】

野性動物と遭遇してしまった際に急にハンドルを切ることは、二次被害を起こしやいため大変危険です。よほど大型の動物でない限り、ブレーキが間に合わない場合は衝突するしかありません。

衝突してしまった場合は、すぐに警察に連絡をし、ドライバーや同乗者の安否、ガードレールや後続車との接触の有無も伝えます。衝突してしまった動物が生きている場合には、動物病院や保護施設へと運ぶことになります。

この際、動物が暴れて怪我をしたり、動物の持つ病気に感染する場合がありますので、決して素手で触らないように注意してください。また、動物が死亡してしまっている場合は、交通の妨げにならない路肩に移動させ、道路管理者や自治体に対処をお願いします。

道路で引かれている動物を発見した際は、二次被害防止のために24時間通話料無料の道路緊急ダイヤル「#9910」(国土交通省)まで連絡をしてください。

事故に対する保険の適用

野性動物との衝突事故は単独事故として扱われます。
そのため事故で車両が破損した場合にも、自賠責保険は適用されません。
任意保険もドライバーや同乗者の怪我、対向車の接触など、条件によって適用の範囲が変わりますので、保険加入時には注意が必要です。

【濃霧走行時の注意点】

濃霧走行時

濃霧が発生すると周囲が見えづらくなり、事故も起きやすくなります。
そのため、霧の発生しやすい条件や走行時の注意をしっかりと意識して、安全運転を心掛けることが大切です。

【濃霧が発生しやすい条件】

濃霧は北部や高地では夏に、内陸部では秋にかけて多く発生します。
特に標高の高い山間や盆地は霧が発生しやすく、狭い道路が多いため、十分な注意が必要です。

また、地名に霧が含まれている地域は、地形や気象環境から名づけられていることも多く、霧が発生しやすい場所の参考となります。

【走行中に濃霧とした場合】

濃霧に遭遇した場合は、まず速度を落として前後の車間距離を十分に取り走行するようにします。
この際、ヘッドライトは「すれ違い用前照灯(ロービーム)」にすることが重要です。
遠方を見るために「走行用前照灯(ハイビーム)」にしてしまいがちですが、ハイビームが霧に乱反射することとなり、より視界が悪くなってしまいます。
フォグランプはつけることで自身のクルマを見つけて貰いやすくなるため、貰い事故防止の点からも装備しておくと安心です。

【危険時の無理な走行は避ける】

濃霧時は視界が非常に狭まるため、真っ直ぐ走ることが重要になります
一般道路では窓を少し開けて、道路の白線(黄線)や左右の景色に注意しながら走行するようにしましょう。
高速道路では視線誘導灯(目印で道路の形状を知らせ、ドライバーの視線を誘導する電灯)も活用できます。
真っ直ぐに走ることも難しいと感じた際は、無理をせずに最寄りの駐車場やPA(パーキングエリア)・SA(サービスエリア)に避難してください。

この際に路肩などに停めてしまうと後続車との接触事故の原因になります。
また、カーブで接触事故を起こすケースも多いため、左右にもしっかり注意するようにしましょう。
クルマを停車させ安全を確認したら、ラジオやインターネットなどで正しい天候の状況を把握し待機することが大切です。