2015

4

Jun

クルマの基礎知識

車を所有した場合の維持費は?維持費の相場は?

維持費の相場

クルマの維持には、燃料代(ガソリン・軽油)、駐車場代、消耗品を含む整備代などの費用がかかります。自動車ライターである水野誠志郎さんのコメントを交えながら、そうした維持費の主な内容と上手な節約術を解説していきます。

◆ガソリン代・軽油代

ガソリン代・軽油代

ガソリンなどの燃料は、日常的にもっとも頻繁に購入するもの。しかし、その販売価格は、時期や地域はもちろん、ガソリンスタンドによってもまちまちです。

同じ日の100メートルと離れていない2軒のスタンドで、価格が大きく違うということも少なくありません。「あまりに価格の開きがある場合は、品質に多少の良し悪しはあるかもしれません。

ただ、日本であれば粗悪品はまずないので、基本的にはできるだけ安いところで入れるという考え方で問題ないと思います」と水野さん。
その上で、ほとんどのスタンドが導入している会員カードやプリペイドカードなどを大いに活用すべきです。現金払いに比べて1リットルあたり1~2円程度の値引きがあるため、トータルすれば年間数千円単位の節約にはなるでしょう。

「ただし、いくら安いスタンドがあるからといっても、遠すぎては移動の分のガソリンを無駄に使うだけ」と水野さん。自宅や日頃使うルート近辺のスタンドで、価格や会員特典の内容などをじっくり比較するのがベストな方法と言えそうです。

◆駐車場代

駐車場代01

駐車場代02

駐車場代の相場は基本的にその地域の地価次第なので、なかなか節約するのが難しい分野です。

ちなみに車庫証明を取得する際に認められているのは、自宅から直線距離で半径2㎞以内。現実的には、徒歩5分圏内で探すのが一般的でしょう。

駐車スペースが未舗装だったり、駐車場に面した道が極端に狭かったりと、諸条件によっては割安に設定された駐車場があることも。

インターネットの検索だけでなく、自分の足を使って探せば、お値打ちな穴場が見つかるかもしれません。

◆オイル交換

ガソリン代・軽油代と駐車場代の次に出費が大きいのはオイル交換。これを節約する上で大切な点は、「クルマの取扱説明書をきちんと確認すること」と水野さんは話します。

ガソリンスタンドなどでは、オイル交換の目安を3,000km程度としています。しかし、それはあくまでもスタンド側が設定した数字。車種や製造年によって異なりますが、近年の新車ならばオイル交換はおよそ10,000~15,000kmごとの指定です。「自動車メーカーが出している数字に従えば問題ないでしょう」と水野さん。

特殊なスポーツカーでもない限り、あまり頻繁にオイル交換を繰り返すのは明らかな無駄使い。まずは説明書に記載されている規定の数字をチェックしてみましょう。

◆ワイパー

ワイパー

ワイパーが劣化すると、拭き残しや油膜などによって雨の日の視界が悪くなります。交換時期の目安は、1年ほど。もちろんフロントガラスに線や拭きムラが残るようになった時も交換が必要です。

劣化したワイパーゴムだけを替える場合と、ワイパーブレードと呼ばれる金属部品ごと取り替える場合があります。金属の部分にサビや摩耗が見られなければ、ゴムだけを替えるほうが割安であることは言うまでもありません。

昔はワイパーゴムがへたらないように、駐車時などはワイパーを立てておくといいと言われていましたが、水野さんによれば「実際はほぼ変わらない。一種の都市伝説みたいなものですよ(笑)」だとか。

◆タイヤ

タイヤ

タイヤの交換時期は、溝の深さが1.6mm以下になると現れるスリップサインで確認するのが一般的です。あるいはひび割れや傷ができた時、また走行距離でいえば30,000kmが一応の目安と言われています。

消耗品のうちで、ビギナーがもっとも悩むのはこのタイヤの交換ではないでしょうか。メーカーやタイプなどの選択肢が幅広いうえに、価格も店舗によってばらばら。「クルマとのマッチングもありますし、一言ではまったく説明することができない部品」と水野さんも指摘します。ここでは、ごく初歩的なタイヤの選び方を聞きました。

「高級タイヤと激安タイヤでは乗り心地や静粛性などで確かに差がありますが、それもどういうクルマに装着するかで変わってきます。そこでまずは、新車に装着されていたタイヤと同じタイプを選ぶのが基本です。あとは予算との兼ね合いでしょう。安いタイヤだから良くないということはない。

ただ、安いタイヤは減りやすいこともありますから、ネットなどで評判を調べるといいでしょう」。

◆洗車代

洗車代

シャンプー洗車、ワックス洗車、手洗い、撥水コート、ポリマー加工、ガラスコート…洗車の種類は実に多種多様。どれを選ぶかは、クルマをどの程度きれいに保ちたいか、つまりはその人の価値観次第です。

「汚れたら、ガソリンスタンドの洗車機でシャンプー洗車。よほどこだわる人でない限りは、基本的にそれで問題ないと思いますよ」と水野さんは話します。なお、洗車機は車体に細かい傷が付くとも言われますが、一般的には見ても分からない程度の微細なもの。そこにこだわるのであれば、手洗いするしかないでしょう。

またクルマの購入前ならば、汚れの目立ち具合がクルマの色によっても左右されることを知っておいたほうが良いでしょう。

「もっとも汚れが目立ちにくいのはシルバー系です。その次は一概には言えませんが、ホワイト系ですね。逆にブラックやネイビーといった色の濃いものは、白っぽく汚れが目立ちやすいという傾向があります」。

最初から汚れの目立たない色を選んで、できるだけ洗わないようにすれば、洗車代も節約できる!? 極端な話ですが、それもひとつの方法だとは言えるでしょう。

◆まとめ

整備代の中でも交換頻度の少ないブレーキパッドやエアコンフィルターなどは今回割愛しましたが、いずれにしても、安全と関係のない部分の維持費にはなるべくお金をかけたくない、とは誰もが思うこと。そのためにもっとも大切なことは、クルマを大切に扱おうという心がけです。

「丁寧に乗っているからといって、劇的に何かが変わるわけではありません。しかし、クルマもいわば物品ですから、手荒に扱えば消耗の進みも早くなりますし、さまざまな不具合が出てくる可能性は高まります」と水野さん。

タイヤひとつをとっても、急発進や急停車を繰り返していれば、その分だけ余計に摩耗することは明らかです。維持費の中でもっとも高額になるものは、事故による損傷や故障が発生した場合の修理代でしょう。実は日頃の安全運転こそが、維持費の節約につながる大切なキーポイントなのかもしれません。