廃車
更新日: 2021-11-02
修復歴ありの車を売ってもバレる!修復歴の査定額への影響も解説
この記事のポイント
- 修復歴は隠してもバレるので、正直に申告することが大切
- 修復歴を隠すことにより、損害賠償を請求される恐れがある
- 廃車手数料がかかってしまう場合は、廃車買取業者の利用がおすすめ
車を売却する際に、誰しも「少しでも高く売りたい!」と考えるのではないでしょうか。
なかには車を高く売るために、修復歴を隠して売ることを考えている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし修復歴を隠して車を売ろうとしても、かなりの確率でばれてしまいます。
また意図的に修復歴があることを隠すことで、車を売るときに不利な立場になる可能性があります。
修復歴のある車を売る際には、正直に査定士にその旨を伝えるようにしましょう。
この記事では、修復歴がバレた場合の具体的なデメリットと査定額への影響、修復歴のある車を高く売る方法についてお伝えします。
修復歴がある車を売ろうとしている方は、ぜひ参考にしてください。廃車以外も検討したい方は一度ナビクルの「車の売り方・買い方診断」を試してみてください。
目次
車の修復歴は隠してもバレる!査定額にも影響をおよぼす
まず、修復歴がある車とは下記のような状態の車を指すことを知っておきましょう。
修復歴がある車とは?
交通事故・災害によって骨格部分の交換や修正の経歴がある状態の車
先ほどお伝えしたように、修復歴を隠して車を売却しようとしても高確率でバレてしまいます。
査定の際は修復歴を正直に申告しましょう。
修復歴によって下がる金額については一概には言えませんし、メーカーや車種によって異なるためおおよその減額幅は下記を参考にしてください。
車のクラス分けとは?
査定を行う際は、車種別に分けられたクラスによって査定額が決まってきます。
ちなみにクラスが上位であるほど査定額が高くなります。
国産車の場合:(上位)特C → 特B → 特A → Ⅰ → Ⅱ → Ⅲ → Ⅳ → 軽(下位)
国産車の場合:(上位)特 → Ⅰ → Ⅱ → Ⅲ → Ⅳ → Ⅴ → Ⅵ
ランク | 減額幅 | 代表的な車種 |
特C | 22万円〜53万円 | センチュリー(トヨタ) プレジデント・GTR(ニッサン) ディグニティ(三菱) |
特B | 20万円〜48万円 | セルシオ・LS460(トヨタ) シーマ(ニッサン) |
特A | 18万円〜45万円 | マジェスタ(トヨタ) NSX(ホンダ) |
Iランク | 17万円〜42万円 | クラウン(トヨタ) フーガ(ニッサン) |
IIランク | 16万円〜39万円 | レガシィ(スバル) マークX(トヨタ) スカイライン(ニッサン) オデッセイ・S2000(ホンダ) MPV・RX-8(マツダ) |
IIIランク | 15万円〜36万円 | インプレッサXV・レヴォーグ(スバル) 86・プリウス(トヨタ) ラフェスタ・シルビア・リーフ(ニッサン) CRZ・ストリーム・インテグラ(ホンダ) ロードスター・アテンザ(マツダ) |
IVランク | 13万円〜32万円 | ソリオ・スイフト(スズキ) ブーン(ダイハツ) ヴィッツ・パッソ・BB(トヨタ) ノート・キューブ(ニッサン) シビック・フィット・CR-X(ホンダ) デミオ(マツダ) ランサー・コルト(三菱) |
軽 | 13万円〜32万円 | 各メーカーの軽自動車 |
*算定式は、日本自動車査定協会の「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕の外板価値減点並びに修復歴(未修理車を含む)減点項目」に基づく
**(例)修復歴なしの状態で受けた査定金額を100万円とする
ちなみに高級車になればなるほど、減額の度合いは大きくなります。
減額される金額は、車種のランクや修復部位によって変わります。表は上から順にランクが高い車(高級車)となっています。
修理済みのケース
査定額への影響
およそ5~10万円
※事故車の場合は30~40万円ほど減額あり
たとえ事故を起こしていたとしても、完全に修復されている場合は査定額への大きな影響はありません。
もちろん傷やへこみなどの程度によって査定額への影響は違ってきますが、おおむね5~10万円と考えておくのがよいでしょう。
しかし、骨格部位に修復歴がある場合は事故車として扱われるため、大きく減額されます。
事故車の査定額への影響については、「事故車の高価買取のコツを紹介!おすすめ買取業者・買取相場まで網羅」でも詳しく解説しているので参考にしてください。
修理をしていない(傷やへこみが残っている)ケース
査定額への影響
約1~3万円
日頃の運転でできた一般的な傷やへこみなどの場合は、おそらく1~3万円ほどの減額となるでしょう。
一方で汚れの場合はほとんど査定への影響はないと考えられます。
しかし車をできるだけ綺麗にしておくことで査定士に「車を大切に扱っている」という印象を与えることができます。
反対に傷やへこみについては修理せずにそのまま査定に出すことをおすすめします。
というのも、車買取業者は自前の修理工場を有していたり、提携の修理業者があることが多いので、相場より安価に修理できるからです。
自分で修理に出すと修理代が余計にかかりますが、それだけ査定額アップにつながるわけではありません。
修復歴があると査定額が減額になることから、できれば修復歴を隠して売りたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ冒頭でも触れた通り、修復歴を隠したところでバレてしまいます。
ここからは、修復歴がバレる理由と査定士がチェックするポイントについてご説明します。
査定士がチェックするポイント
先ほどもお伝えしたように、車の修復歴はかなりの確率でバレてしまいます。
査定士が主にチェックする内容は下記の3つのポイントです。
査定士のチェックポイント
- 工具の使用痕
- シャーシ底部
- 車の内部
工具の使用痕
どんなに綺麗に修理できていたとしても、工具の使用痕から修理歴は簡単にバレてしまいます。
というのも査定士は車体全体のチェックを念入りに行うと同時に、事故車を修理する際に使われる工具の使用痕などをチェックするからです。
例としてフレームのゆがみなどを修理するために使われる大型の工具を使用した痕跡の確認などが挙げられます。
また場合によっては使用した工具から、どのように修理を施したかまでバレてしまうこともあります。
シャーシ底部
一見すると分かりにくく、目の届きにくい底部のシャーシ部分も凹みがないかなど、厳しく査定します。
専門知識がない場合は痕跡を修復歴を見分けることが難しいですが、シャーシは車を支える重要な部分であるため、特に念入りなチェックが行われます。
車の内部
もちろん車の内部もしっかり確認が行われます。
ボンネット内部やトランクルームも確認するほか、シートをはずしてスペアタイヤ付近にあるボルトなどを徹底的にチェックします。
またボルトを緩めたり閉めたりした際につく傷やシーリングの状態なども調べています。
さらに、ドアの開け閉めの異音検査やフェンダーとボンネットの隙間などが均一かどうかまで細かく確認が行われます。
ここまで、修復歴がバレる理由と査定士がチェックするポイントについて解説してきました。
ちなみに中古車市場には「修復歴」以外にも、似たような言葉に「事故歴」「修理歴」という言葉があります。
誤解されがちな言葉ですので、それぞれの定義を次に解説していきます。
車の修復歴はどこから?修復歴の定義をわかりやすく解説
ここでは「修復歴・事故歴と修理歴の違い」と「修復歴・事故歴に当てはまらないケース」についてご紹介します。
まず頭に入れておいてほしいのは、基本的に修復歴・事故歴は査定でのマイナス評価に繋がります。
一方で修理歴は修復歴ほど買取価格に大きく影響しません。
最初に簡単に修復歴(事故歴)修理歴のそれぞれの違いについてご紹介します。
修復歴・事故歴とは?
交通事故や災害によって生じた自動車の骨格部分の交換や修正の経歴
→査定額が大きくマイナスになる
修理歴とは?
傷の塗装修理やバンパーの交換など修復歴に含まれない修理を行った経歴
→査定額にはさほど響かない
まずは自分の車が「修復歴・事故歴と修理歴」のどちらに当てはまるのかを知っておきましょう。
修復歴・事故歴に当てはまるケース
先ほどご紹介したように、修理歴とは異なり、修復歴・事故歴はマイナス査定に繋がります。
一方で「修復歴・事故歴」とは、交通事故や災害によって自動車の骨格部分の交換や修正をした車を指します。
修復歴車の定義が指し示す車の骨格部分は下記の通りです。下記のパーツに修復歴がある場合は修復車・事故車とみなされます。
言い換えると、たとえ事故を起こした車でも骨格部位が修復されていなければ修復歴なし(=査定額は大きくマイナスにならない)となります。
修復車・事故車とみなされる修理部位
- フレーム(サイドメンバー)
- クロスメンバー
- インサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- フロア
- トランクフロア
*具体的な場所に関しては「日本自動車査定協会の修復歴車の定義」を参考
修復歴については「修復歴ありの中古車は危険?実際の注意点と3つの見分け方を徹底解説」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
また「修理歴」とは修理した経歴がある車のことを指します。
例えば傷の塗装修理やへこんだバンパーの交換など修復歴に含まれない修理を行ったケースが当てはまります。
修復歴・事故歴に当てはまらないケース
上で紹介した通り、過去に車を修理していたとしても骨格部分の交換や修正をした経緯がなければ修復歴には当てはまりません。
ここでは修復歴に当てはまらないケースの例をご紹介します。
修復車・事故車とみなされない修理部位
- ガラスについたキズを直す
- サイドミラーやドアの交換
- 傷の塗装修理
また、一般的な交通事故の際に損傷を受けやすいドア、バンパー、ロアスカート、フェンダー、ボンネット、トランクリッド、サイドシルパネル、そしてフロントガラスなどの修理歴は、事故車、すなわち修復車の定義の範疇には入りません。
そのため、これらの部分については適正修理や補修、部品交換を行っていれば、事故経歴や修理の経歴をあえて査定員に申告する必要はありません。
なお、過去の修理が修復歴に当てはまるかどうか分からない場合は、査定時に必ず「過去に修理歴がある旨」と「修理した箇所」を伝えましょう。
その旨を伝えた上で見落としがあった場合は査定士の責任になりますが、伝えていなかった場合は告知義務違反に当たり、瑕疵担保責任を負う可能性があります。
そのため、少しでも不安な箇所がある場合は、あらかじめ査定士に共有しておくことをおすすめします。
ここまでで、たとえ事故にあって修理を行ったとしても、損傷した箇所によっては修復歴に当てはまらないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
修復歴の定義が分かったところで、修復歴を隠すことで生じるデメリットを見ていきましょう。
もし査定中や査定後に修復歴を隠していることがバレた場合は、思わぬ不利益を被ります。
いったいどのような不利益があるのでしょうか?具体的にみていきましょう。
修復歴を意図的に隠す=告知義務違反
ここからは車の修復歴を隠したことで生じるデメリットについて解説していきます。まずデメリットは大きく分けて下記2つがあります。
車の修復歴を隠すと?
- 損害賠償請求につながる
- 交渉が不利になるor査定額が減額される
査定に出す際の決まりとして、修復歴=事故車であると告知する義務が課せられていることを頭に入れておきましょう。
修復歴があると知っていながら意図的に隠した場合は、告知義務違反として瑕疵担保責任を負う可能性があります。
瑕疵担保責任とは簡単にいうと、傷や不具合に対して売主が責任を負わなければいけないという決まりです。
義務を怠ると場合によっては査定額の減額というケースもあります。
瑕疵担保責任については「車売却・車買取でのトラブル例と対処法/回避するためのポイントを解説」も参考にしてください。
修復歴を隠して査定を受けたあとにその事実が発覚すると以下のような不利益を被るので、修復歴の申告は嘘や偽りがないようにしましょう。
損害賠償請求につながる
修復歴を隠して査定を受ける場合、売却時にバレなかったとしても、その後のチェックでバレてしまう可能性があります。
そういったケースではたとえ一度取引が成立していたとしても、損害賠償請求されることもあり、トラブルの原因となります。
例えば売却が既に成立していた場合、売却時の代金だけでなく、運送費や車の保管料を請求されるケースもあります。そのため、繰り返しになりますが修復歴がある場合は、正直に申告しましょう。
交渉が不利になるor査定額が減額される
修復歴を偽った場合、「交渉が不利になるor査定額が減額される」というデメリットが生じることもあります。
そもそも、車に限らず物品の売買における交渉の基本は信頼関係で成り立っています。そのため車の修復歴について嘘の申告をすると、値段交渉で不利になる場合があります。
また、業者側が不正申告をその場で見破ったにもかかわらず取引契約をし、その後にこちらに不申告の詐欺行為があったとして大幅な減額を要求してくるケースもあります。
さらに最悪の場合は交渉決裂ということにもなりかねませんので、修復歴は正直に申告しましょう。
修復歴・事故歴がある場合は査定額が減額になるということをお伝えしてきましたが、実は事故の責任が相手にある場合は査定額がUPすることもあります。
次にそういったケースについて紹介していきます。
事故の責任が相手にあれば、査定額がUPする可能性がある
ここからは、事故の責任が相手にある場合についての対応を説明していきます。
事故などで修復歴があるにしても、実は相手に過失があるというケースもあります。
その場合、日本自動車査定協会が発行している「事故減価額証明書」を提出することにより、査定額の減額を避けることができます。
ちなみに「事故減価額証明書」の入手の流れは下記のとおりです。
「事故減価額証明書」の入手の流れ
- まず、査定協会に電話で問い合せる
- 事故の部分や大きさ等を説明する
- 査定する日時を予約する
- 指定の日時に、査定する車を持ち込む
- 自動車検査証を持参する
- 修理見積書の写し(コピー)を持参する
- 査定時間
- 通常は30分位
(修復部位の確認により、長くなることもある)
- 通常は30分位
- 証明書の発行
- 後日、事故減価額証明書が送付される
参考:日本自動車査定協会
また必要書類については下記のとおりです。
必要書類
- 査定するクルマ(エンジン始動の為、キーも必要)
- 自動車検査証
- 自賠責保険証
- 整備手帳(保証書)
- 取扱い説明書
- 修理見積書の写し(コピー)
詳しくは、日本自動車査定協会のホームページをご確認ください。
ここまでは、車が事故などにあって修復歴ありの車と認定されてしまった場合のケースを紹介してきました。
ここからは、中古車購入後に購入した車に修復歴があった場合についてお伝えしていきます。
前のオーナーの修復歴を知らなかった場合
ここまでは新車購入時のケースについて解説してきました。
しかし「中古車を購入して、その車に修復歴があったことを知らなかった」というケースもあります。
ここでは前のオーナーの修復歴を知らずに車を売却してしまった時の対処法を解説していきます。
前のオーナーから車の修復歴を知らされずに申告しなかった場合でも、隠蔽行為とみなされることもあります。
また、悪徳業者から事故車を騙されて売りつけられ、それを査定に出した際に修復歴がある車と判明した時は、その購入した業者に対して補償請求が可能となります。
ただし返金が認められている期間があらかじめ決まっている(時効がある)ので、しっかり確認しておきましょう。
消費者契約法が規定する「不実告知」に基づいて契約の取り消しができるのは、事実に気付いてから1年、契約から5年間と定められています。
ここまでで修復歴はかなりの確率でバレることと、バレた場合のデメリットなどを紹介してきました。
修復歴がある車の場合は査定額がマイナスになってしまうことは避けられませんが、次の項目では修復歴がある車を少しでも高く売る方法についてご紹介します。
修復歴がある車を高額売却する方法
車に修復歴がある場合、どうしても査定額が低くなってしまいます。
まずは一般的な車買取業者に依頼することがおすすめですが、査定額があまりにも低い、あるいは0円の場合は廃車買取業者への依頼がおすすめです。
というのも廃車買取サービスはクルマそのものではなく部品に価値をつけるので、買取業者では値段が付きにくい車でも買取価格がつくことがあるからです。
また車を高く売る方法については、「車を高く売るためのコツ・すぐに実践できる交渉術を紹介」でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自分に合った車の売り方を知りたい方は「あなたにピッタリの車の売買方法を提案!車の売り方・買い方診断」を参考にしてみてください。
まとめ
この記事では、修復歴がバレた場合の具体的なデメリットと修復歴のある車を高く売る方法について解説してきました。
まず車に修復歴がある場合は必ず正直に申告しましょう。
また修復歴がある車で一般的な車買取業者に依頼して査定額があまりにも低い、あるいは0円の場合は廃車買取業者の利用がおすすめです。
- 公開日: 2015-08-21
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