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Aug
廃車
更新日: 2021-02-26
水没車の保険金はいくらもらえる?保険の適用範囲と注意事項
この記事のポイント
- 水没車でも保険を使うことができるケースがある
- 支払われる保険金の金額と保険を使う場合の注意事項について解説
- 水没車は修理より買い替えがおすすめ
車が水没してしまった時、修理するにしても買い替えるにしてもお金がかかります。
ここでは水没車の修理または買い替え費用の負担を少しでも軽くする方法として、車が水没してしまった時の保険適用についてお伝えしています。
まずは実例を交えて保険を使うことができる/使うことができないケースを紹介していきます。次に保険を使う際の注意点について解説していきます。
そもそも水没してしまった車を修理するべきか、買い替えるべきか迷っている方も多いと思いますので、その判断基準についても示しています。
水没車の保険適用について知りたい方、処分に困っている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
水没車でも保険は適用される
保険について解説する前に、まずは下記の前提知識を頭に入れておきましょう。
車両保険には様々なタイプがありますが、大きく「エコノミー型(限定型)」と「一般型」の2種類に分けられます。
一般型に関しては、多くの災害で保険が適用されますが、エコノミー型に関しては自損事故や当て逃げなど保険適用外となるケースもあります。
保険について分かったところで、実際に水没車に対して保険が適用されるかどうかみていきましょう。まず結論からお伝えすると、水没車でも保険が適用されます。ただし、必ずしも全ての保険で保険金が下りるというわけではありません。
ではどういったケースで水没車に対して保険が適用されるのか、実際にみていきましょう。
自然災害による水害は保険適用される
近年、頻発しているゲリラ豪雨などが原因とされる洪水では保険が適用されます。また、台風や洪水・高潮・竜巻などの自然災害でも保険を使うことができます。
そのため、保険に加入している場合は保険金がおります。ただし自然災害でも次に紹介する地震に場合は例外となります。
地震による被害は補償対象外
通常の車両保険では、地震の津波による水没は補償対象外となっています。地震によって近隣の河川が氾濫して車が水没しても、保険を使うことはできません。
そのため、地震が原因となる水害は保険が使えないと考えておくとよいでしょう。ただし、例外もあります。
例えば一部の保険会社では地震特約がついている保険があり、そういった保険に加入している場合は一定額の保険金が支払われるケースもあります。
人為的なミスによる被害の場合は保険を使えるケースもある
人為的なミスによって車が水没してしまった場合、一般型だと補償対象ですが、エコノミー型だと対象外になるケースが多いです。
人為的なミスとは、例えば深夜に街灯がほとんどない暗い道を走っていて、川や田んぼに誤って転落してしまった場合のことを指します。
一方で大雨によって道路の一部が冠水しており、意図せず水没してしまった場合は保険が適用されます。ただし、保険会社によって細かい規約が異なるので、詳しくは加入している保険会社に確認しましょう。
では次からは、実際に支払われる保険金の金額と保険を使う場合の注意事項について解説していきます。
支払われる保険金の金額と保険を使う場合の注意事項
では早速、車両保険で支払われる保険金の金額について解説していきます。加入している保険や補償内容によって保険金の金額は異なりますが、支払われる保険金は以下の通りです。
車両保険で支払われる保険金の金額
保険金の金額=車の損害額ー免責金額(自己負担額)
保険が適用されたとしても車の修理代や買い替え費用が全て支払われるというわけではなく、上記の式に基づいて保険金の金額が決まってきます。
ちなみに免責金額は保険によって異なり、契約時に決定します。
通常、免責金額(自己負担額)を高く設定していれば月々の保険料は安くなりますが、一方で有事の際の保険金の金額は低くなってしまうという仕組みです。
では実際にどれくらいの保険金が支払われるのか、例を使ってみてみましょう。
保険金シミュレーションの例
- 車両保険金=100万円
- 免責金額=20万円
- 修理代金=50万円
上記のケースでは、30万円(修理代金50万円ー免責金額20万円)が支払われます。また修理代金が120万円の場合は全損扱いになるため100万円が支払われます。
しかし水没車の場合は修理費用が高額になり、「修理費用>保険金の金額」となるケースが圧倒的に多いです。
保険金を受け取る流れ
では、いざ保険金を使うとなった時に、どうすればスムーズに保険金を受け取ることができるのでしょうか。
ここでは、保険金を受け取る際の流れについて簡潔に説明していきます。保険金を受け取る際の流れは、下記の通りです。
保険金を受け取る際の流れ
- 事故発生
- 警察に連絡
- 保険会社に連絡
- 修理に出す
- 見積もりを保険会社に提出
- 修理完了、納車
- 修理会社へ保険金の支払い
基本的に保険金は修理を行った修理業者に支払われますが、修理をしなくても保険金を受け取ることは可能です。
というのも、保険金は車両の損害に対して支払われるためです。 しかし修理をしない場合でも修理費用の見積りは必要になってくるため、ディーラーや修理業者に車を見てもらう必要があります。
保険を使う場合の注意事項
保険を使った場合は翌年に等級がダウンします。しかし、交通事故などでの自動車保険を使った場合は等級が3ランクダウンするのに対し、水没などの自然災害では1ランクのみのダウン(出典:ソニー損保)となります。
基本的に車が水没してしまった場合は修理よりも買い替えがおすすめです。その理由について詳しくみていきましょう。
水没車は基本的に買い替えがおすすめ
車が水没してしまった場合、「修理して乗り続ける」「新しく車を買い替える」という2つの選択肢があります。
水没車の場合は事故車や故障車と異なり、買い替えがおすすめです。 というのも水没車は電気系統にトラブルが発生していることが多く、乗っているうちに次々に問題が起こってくることが多いためです。
特に海水による冠水の場合は部品の腐食が早いため、すぐに買い替えることをおすすめします。ただし、水没してしまった場合でもタイヤの下半分程度なら修理して乗り続けることが可能です。
水没車の修理・買い替えの判断基準と修理費用に関しては、「水没車は修理できる?修理可能な基準と費用相場、注意点を解説」でも詳しく解説しています。
車が水没してしまった場合、買い替えた方が良い理由は下記のとおりです。一つずつ順にみていきましょう。
電気系統などのトラブルがあり、安全とは言い切れないため
水没車は浸水により知らないうちにエンジンなどにトラブルが発生していることがあり、何らかの拍子に発火する恐れがあります。
水没車の怖いところは、最初のうちは問題なく走行できることも多く、一見するとトラブルが発生していないように見える点です。
しかし長年使っているうちに浸水によるサビが進み、気付かないうちに電気系統に異常が起こるケースもあります。
そのため、車が水没してしまった場合は、必ずディーラーや修理工場で一度点検をお願いしましょう。
部品の腐食により、車の価値が大きく下がりやすいため
特に海水による浸水の場合は海水に含まれる塩分により部品が腐食しやすくなります。そうなると車としての価値が大きく下がってしまいます。
また車そのものの価値がなくなっても使える部品がある場合は買い取ってもらうことができますが、時間の経過によって部品が腐食すると買取価格が低くなります。
ここまでで水没車は修理して乗り続けるより多くのケースでは買い替えた方が良いことがお分かりいただけたかと思います
では車が水没してしまった場合は、どこに買い取ってもらえばよいのでしょうか。 次に水没レベル別のおすすめの買取業者を紹介します。
水没車の買取を行っているおすすめの業者
水没車は水没レベルによって依頼する業者が異なります。
例えばフロアまでの冠水の場合は中古車買取業者への依頼がおすすめです。というのも、冠水レベル1の場合は車自体の価値を評価してくれるので中古車買取業者の方が高く買い取ってくれるからです。
一方でそれ以上の冠水の場合は廃車買取業者へ依頼しましょう。ここでは水没車の買取を行っているおすすめの業者を紹介します。水没車買取でおすすめの業者は下記の3社です。
それぞれの業者の特徴や口コミについては「水没車の状態別の買取先を紹介!水没車の売却のコツと注意点も解説」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。最後に車が水没してしまった時の注意点について紹介していきます。
車が水没してしまった時は絶対にエンジンをかけない
水没車の場合、エンジンは絶対にかけないようにしてください。
というのも既にお伝えしたとおり、水没した車の場合は電気系統にトラブルが起きていることが多く、自然発火の可能性があるからです。
特にハイブリッドカー・電気自動車は駆動用バッテリーを搭載しているため、漏電の危険があるため、より一層注意が必要です。
そのため、車が水没してしまったら保険会社やディーラーに連絡してレッカーで運んでもらうようにしましょう。繰り返しになりますが、むやみにエンジンをかけて自力で動かすのは危険です。
まとめ
この記事では、車が水没してしまった時の保険について実例を交えて紹介してきました。
水没車は部品の交換などで修理費用が高くなりやすいため、タイヤの半分以上水没してしまった場合は買い替えがおすすめです。
また買い替えの際におすすめの業者についても紹介してきましたので、ぜひ参考にしてみてください。
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