オートスピリットの夜の外観

愛車を売却する場合、かつてはディーラーに下取りしてもらうか、あるいは近所の中古車販売店に相談するのがセオリーという時代がありました。しかし、平成の時代に入って「車買取チェーン」という新業態が登場して以降、数多くの車買取ブランドが誕生し、互いに切磋琢磨し成長を続けています。そして、いまや愛車売却先の定番として多くの人々に利用されるまでになっています。

そんな中、横浜を本拠に首都圏で自動車関連事業を展開する「株式会社オートスピリット」は、元読売ジャイアンツの宮本和知氏をイメージキャラクターに起用し、「ソッキン王オートスピリット」というブランドネームで車買取事業を展開しています。

今回は、同社の横浜ショールーム店長兼エリア統括マネージャーを務める掛川聡氏に、車買取事業や中古車販売について詳しくお話をうかがいました。

掛川聡さん

掛川聡氏プロフィール

オートスピリットに入社して今年で8年目のスペシャリスト。入社後は買取部門の営業、主任、マネージャーを経て、横浜支店長に昇進。その後は営業部長、人事・教育担当などを歴任。社内外で体得した様々なノウハウに加え、「自身の笑顔によって、お客様の本当の笑顔を引き出す努力を惜しまない」というモットーとあいまって、とても説得力のある有意義なお話をお聞きすることができました。

オートスピリットの事業領域

まず、当社は「自動車の総合商社」として、買取事業以外にも車にまつわる様々な事業を手掛けています。販売事業では、高級輸入車を取り扱う横浜ショールーム(横浜市都筑区)を筆頭に、八潮ショールーム(埼玉県八潮市)、国産車を取り扱う青葉店(横浜市青葉区)を拠点に活動。新たに2016年5月末には、八潮ショールームにてクライスラーJeepの正規ディーラーを開設し、新車販売を始めます。そのほかにもレンタカー事業や、自動車メンテナンス部門など幅広く展開しています。

オートスピリットの車買取事業の特徴

「ソッキン王オートスピリット」の名称で、各店舗での店頭買取はもとより、首都圏や北関東エリアにおける出張買取も実施しています。当社では、「車買取=愛車を手放すお客様にとっての重大イベント」と捉え、「安心」「高値」「手間なし」をモットーに、車を買い取っています。

買い取ったあとの販路の豊富さが当社の強みだと思います。当社は、代表取締役社長を務める油谷が、高級輸入車の正規輸入販売を手掛けるヤナセでの勤務経験があることから、輸入車の取り扱いを得意としております。当社は輸入車のショールームを構えていますから、輸入車を買い取った場合には、実車の品質状態をチェックし、程度良好な車や人気車など、展示販売に向いていると判断した場合には、ショールームにて小売販売することが可能です。

ショールームにあるBMWとポルシェ

国産車を買い取った場合や、自社での展示販売を見送った車の販路

こういったケースについては当社の青葉店で国産車の小売販売を手掛けています。特に50~100万円程度の格安中古車を重点的に取り扱っています。また、小売販売をしない車については、中古車専門のオートオークション(卸売市場)に出品するほか、国産車の海外輸出も積極的に行っており、東アフリカやニュージーランドなど世界中に販路を拡大しています。つまり、「小売・卸売・輸出」という三位一体の販路を備えていることになります。

車買取の際の接客で大切なこと

当社では、「お客様に笑顔になっていただく」ことを目標に、お客様一人ひとりにあわせ、誠実な買い取りを実践しています。その甲斐あって、プロトコーポレーションが運営する「クルマ情報誌Goo」の関連サービスである「グーオク」(インターネットを介して、登録業者が一般ユーザーから「ヤフオク」のようなオークション方式で車を買い取るシステム)におきまして、2010~2013年まで5期連続で、ユーザーレビュー評価に基づく顧客満足度が全国ナンバーワンであることを示す「グーオクアワードグランプリ」を受賞しております。

また、「グーオク」が「Goo買取」に名称変更してからも引き続き「Goo買取アワードグランプリ」を2期連続で受賞しておりますので、実質的に5期連続で全国トップの顧客満足度という評価をいただけたことになります。

グランプリを5期連続で獲得できた理由

中古車は新車とは異なり、1台として同じ状態のものはありません。それぞれの車に合った適切な取り扱いが必要となります。そういった特性を持つ商品を扱う上でカギとなるのは、経験値です。

その点、当社では社長の油谷をはじめ、自動車業界での経験が豊かなスタッフが多いことが、接客や提案営業において、お客様にとっての安心感につながっていると考えております。今後とも、グランプリ獲得で慢心することなく、数ある中古車販売店や車買取店の中から当社を売却先に選んでいただくのみならず、お客様に心から喜んでいただけるよう、努力を続けていきます。

接客の際にも最も重要視されているポイントは「笑い」

スタッフ一同、体裁の中での笑顔や笑いでなく、店舗内でお客様と「バカ笑い」ができるような接客をしようと決めています。お客様とバカ笑いができる従業員はどんどん褒めるようにしています。元気のよい笑いは、人と人との間にある見えない壁を取り払ったり、壁の高さを下げてくれたりする効果があると考えています。そうして、心からの笑顔や笑いがたくさん起きるお店には、自然と人が集まり、人が人を呼ぶという好循環になるものと考えています。

また、身だしなみにも気をつけています。一般的な中古車販売店ですと、「つなぎ」を着用しているところも多いですが、当社ではスーツを着用しネクタイをしっかりと締めるという、営業や販売の原点に立ち返ったスタイルとしています。とかく「ラフさ」や「カジュアルさ」がもてはやされている昨今ではありますが、しっかりとスーツに身を包んでいると気が引き締まりますし、お客様にも「丁寧なお店」という印象を持っていただけているようです。

笑顔の掛川聡氏

車の販売に際して、特に意識していること

アフターフォローを特に重視しています。自動車は数万点ものパーツから構成される機械装置です。近年、自動車の信頼性は格段に向上していますが、新車でも不具合が発生することがあるぐらいですから、新車と比べると中古車のほうが何らかの不具合に遭遇する可能性は高いものです。

そのため他店では、修理を伴うクレームを言われることを怖がり、売ったあとのアフターフォローの連絡すらも避けるようなケースを見聞きします。これは、お客様との信頼構築という、商売の基本からは明らかに外れていますし、既存客のクレームを避けて新規客を追いかける偏重した経営スタイルでは、遅かれ早かれ経営が行き詰まることになるでしょう。

かつての中古車業界は、そのような傾向が強く見受けられましたから、いまだに中古車に対して、「売りっぱなしにされる」というイメージをお持ちのお客様もいらっしゃいます。これは業界にとってはマイナスです。しかし、そういうイメージがいまだに残る業界だからこそ、クレームを言われることを恐れずにアフターフォローをきちんと行うことが、むしろ他店との差別化につながると思います。

当店では、販売1ヶ月後の「調子はいかがですか?」というお声かけをはじめ、買っていただいたお客様との関係性をキープできるような取り組みを実践しています。

ウェブ情報での購入決断は実に25%

またスマートフォンの普及によって、インターネットを使える人々が格段に増えたという印象を持っています。当店の場合、直接来店して実車を見るのではなく、ウェブでの情報をもとに購入を決断されるお客様が25%程度おられます。しかも、遠方からお買い上げいただく事例もどんどん増えています。

電話で車両状態を質問された際にも、車の状態を正しく伝えるために、例えばボディに傷がある場合に、その傷の大きさを小さめに言ったり、あるいはそのままの大きさを言ったりするのではなく、むしろ誇張気味に言うようにしています。そうすることで、お客様が実車と対面した際に、がっかりさせることがなくなりますし、むしろ「聞いていたよりも状態がよい」と喜んでもらえますので、顧客満足度向上につながることが期待できます。

他社との差別化ポイント・強みについて

当社の強みは、冒頭にもお話ししましたように、豊富な販路を持っていることです。これにより、高額査定と顧客満足度を追求した売却サポートの提供が可能となっています。通常ですと、中古車の価格は、オートオークションでの卸売相場を基準に決まります。多くの業者では、買い取った車のほとんどをオークションで売却するため、オークション相場以上の買取金額を提示することは、ほぼありません。

しかし当社では、車買取事業以外にも、国内向けの小売販売や中古車輸出、レンタカー事業といった様々な事業展開を通じ、豊富な販路を開拓してきました。高級車・輸入車専門のショールームや、国産車の輸出による海外販路など、買い取る車によって販路をうまく使い分けることで、オークション相場に縛られない金額を算出できるのが当社の強みです。

加えて、ショールームにて販売する車については、車買取から小売販売まで全て自社で完結しますので、他社に販売する場合に必要となる余計な中間マージンがかかりません。その分、お客様に有利な買取金額を提示できますし、小売価格についてもお得感のあるお値段を提示できますので、中間マージンがかからないメリットをお客様に存分に還元することが可能となっております。

価格相場をチェックする方法

買い取る際には、オートオークションの落札相場を入念に確認します。相場は常に変動する性質のものですから、できる限り2日以内あるいは3日以内の新鮮な落札価格を参考にするようにしています。また、買い取る前に、その車が一般ユーザー向けの中古車情報サイトにいくらで掲載されているかといった、小売価格の情報もきちんとチェックします。もし落札相場や小売相場が上昇傾向にあるときは、買取価格は高めの水準で勝負することができます。

加えて、小売部門においては、店頭で長期在庫となっているような車であっても、若干値上げすることも可能です。実は、なかなか売れないなぁという車であっても、購入を検討されているお客様は店頭のプライスボードや中古車情報サイトで、小売価格をじっくりチェックしつつ、様子見を決め込んでいたりするものです。そんな折に、小売相場全体が上昇トレンドに入り、プライスボードがこれまでよりも高めに書き換えられたときには、さらに相場が上がってしまわないうちにと慌てて来店されるお客様もいらっしゃいます。

とは言いましても、やはり金額や駆け引き以上に、お客様との一期一会の出会いを大切にしつつ、愛車をご購入あるいは手放されるお客様に、心からのおもてなしを提供することが最も重要だと考えています。

顧客満足度を上げるための取り組みとして実施していること

先ほどお話した、納車1ヵ月後のフォローコールに加え、当社では納車当日に「納車式」を実施しています。ビッグサイズのキーを持っていただいてお車と一緒に記念写真を撮影し、お客様にプレゼントしています。これから何年もの間、お客様の人生ともに歩んでいく愛車を手に入れた記念すべき瞬間なのに、その場面を収めた写真を持っている人は意外に少ないものです。

当社でお車を購入されるお客様には、自分はとても高価な特別なものを手に入れたという喜びや優越感を実感していただきたいという思いから納車式を始めました。まだまだ納車式を実施している業者は少ないですから、他店との差別化にもつながっています。お客様は照れながらも、笑顔で写真に納まってくださり、喜んでいただいています。

こういったアイデアの出所ですが、当社には、社員一人ひとりがアイデアを出しやすい風土があります。経営幹部のみならず、現場スタッフや中間管理職も分け隔てなくアイデアを出すことにより、経営陣では気づきにくい現場的なことや、現場では気づきにくい経営的なことなどを相互に補い合うことができ、お客様本位のより良いサービス提供につながっていくものと考えています。

中古車を取り扱う上での課題について

当店は、基本的に薄利のビジネスモデルを採っているため、他社の2倍程度の取引件数がないと、満足のいく利益確保は厳しいのが実情です。そのため、店頭販売においては、長期在庫を抱えないように常に意識しています。店頭販売車を短期展示で効率よく回転させれば、長期在庫車による損失リスクだけでなく、展示スペースの長期占有による販売機会の逸失分や、洗車費用といった「見えにくいコスト」を削減することにもつながります。

実際のところ、中古車の本体価格から見ればわずかな金額とも思える1~2万円という利益をコツコツと積み重ねるぐらいのこだわりがないと、成果には結びつきにくいものです。但し、「勝率」さえよければいいのではなく、例えば月に10台買い取ったとして、9台で利益を生んでも、残り1台で大損すれば、赤字になりかねません。なかなかシビアな世界です。 その課題をクリアするためには、やはり買取や販売、アフターサービスも含めた店舗全体での信頼感や満足感を高めていくことが非常に大切だと思います。

高く売れる車体色やボディタイプごとの違いについて

ブラック・ホワイト・パールホワイトは人気色の御三家として定着しており、安定的に高値がつきやすい傾向にあります。それ以外の色でも、シルバーなどのベーシックなボディカラーの車は、好まれる年齢層や性別に偏りが少ないため、安定した需要が見込めます。そのため、買い取る際にも、比較的高めの金額を提示することができます。

車種タイプごとの特性・人気

当店で扱っている高級車の場合で言いますと、特にブラックが人気です。また、国産車も含めた当社全体で言いますと、おおむね7~8割はブラック系やホワイト系が占めています。あと、クーペなどのスペシャリティカーやスポーツカーは、レッドやイエローなどの鮮やかな目立つ色も好まれますね。

目立つカラーはあまり好まれない? スペシャリティカーやスポーツカー以外の事例

こちらについては必ずしもそうとは言い切れないのが中古車の面白いところです。ブラックやホワイト、パールが人気色なのは事実ですが、それら以外の色を探しておられるお客様にとっては、お目当ての色の車を置いてあるお店が見つかれば、高い確率でそのお店で購入されます。

しかも、その色の車を置いているライバル店が近所にない、あるいは少ないわけですから、競争も少なく展示する価値はあります。。実際、「この色が欲しかった。やっと見つかったよ」とおっしゃってくださるお客様にこれまで何人も出会いました。人気のある定番色の車を置く同業他社のお店は近隣にたくさんありますので、それら以外の色、例えばレッドとか紺などの車も置いておくと、ユーザーニーズに応えられる可能性が高まります。他店との差別化を図る意味でも効果的ですね。

売却時にプラス査定・マイナス査定となるポイント

んなオプションやあんなパーツがついていれば高くなる、といった話も耳にしますが、必ずしもそうとは限らず、実際のところはケースバイケースです。但し、査定額をプラスにしてもらえる可能性がアップするコツのようなものがあります。

それは、セールスポイントをお客様からアピールしてもらうことです。査定担当者は様々な車種を取り扱った経験があるとはいえ、ありとあらゆる車種に特化しているわけではありません。ですので、お客様から例えば「この装備は新車を注文するときにオプションでつけてもらったんだよ!」といった具合に言ってもらえると、プラス加点を検討しやすくなります。

お客様によっては、お店はプロだから言わなくてもオプション装備を見抜いてくれるんじゃないかとか、プラス査定を要求しづらいという人もいるかもしれませんね。 私どもからも、お客様に「セールスポイントはありますか?」とお尋ねするようにしています。それと、車買取に関して、「査定は、車を安く買い叩くためのあら探し」のように思っているお客様もいらっしゃるようです。これは明らかに違います。

査定とは、車の状態を的確に把握し、それを中古車市場の価格相場と照らし合わせて金銭的価値に置き換える仕事です。もし、売却時にセールスポイントがあれば、お客様から買い取った車を別の業者やユーザーに再販する際、買い手側にもそれがセールスポイントと認知してもらえる可能性があります。つまり、お客様から高く買うことができ、なおかつ再販する際にも、セールスポイントがない場合よりも高く売却できる可能性があるわけです。

もちろん、お売りいただくお客様が、「このオプション装備はセールスポイントだよ」とお考えの場合でも、業者から見れば、「この装備はプラス査定しづらいなぁ」という場合もあります。このようにプラス査定になるかならないか、あるいはどのぐらいプラス査定されるかは、そのオプション装備が中古車市場でどのような価値として見られているか、といったことを調べる必要があります。ですから、「当たって砕けろ」の精神で、どんどんセールスポイントをアピールしていただくのがよいと思いますね。

なにしろ、車買取はライバル業者との熾烈な競争です。いかにして一台一台異なる中古車の詳細な価値を把握し、利益を確保できる範囲内でギリギリの高値を提示できるかが生命線です。言い換えれば、「車の価値評価をアップするのが車買取業者の仕事」なんですよね。例えば、ライバル他社が査定で気づかなかったセールスポイントを、当社だけが「これはセールスポイントなんだ」と認知することができたとすれば、その分、満を持して高値を提示して買い取ることができます。セールスポイントをうまく把握できれば、10万円ぐらい査定額がアップする場合もありますからね。

マイナス査定となるポイントについて

時々、ドロドロに汚れた状態のままで査定を依頼される場合があります。こういった状態の場合、汚れによってボディの傷やへこみなどが見えにくくなります。もしかすると、「傷がばれにくい」とお考えのお客様もいらっしゃるかもしれません。しかし、汚れによってボディの傷の具合や板金塗装修理の有無などを把握しづらくなりますから、むしろ「ここに傷があるかもしれない」という予防措置的なマイナス評価をせざるをえなくなる可能性があります。

査定を受ける前に実施しておくべき作業

査定を受ける前にはぜひ洗車はしておいていただきたいですね。但し、ワックスを入念にかけてピカピカに磨き上げる必要はありません。ササッとシャンプー洗車していただくだけでも十分に査定がしやすくなります。あと、内装に関しても、日ごろから丁寧に掃除機をかけていただくのがおすすめです。

特に、シートやカーペットに動物の毛が多量に付着している場合はマイナス査定とする場合があります。これは、買い取った車を再販する際、次に乗られるお客様が動物アレルギーをお持ちの場合もありますので、動物の毛が多量にある場合には専門業者によるクリーニングを実施する必要が生じます、その分、査定額が低くなるわけです。例えば、内装の査定ポイントが5点の車の場合、動物の毛がたくさんあるだけで4点になり、それにより約1割の価格ダウンとなってしまいます。

2016年に高額査定が期待できる人気車種について

輸入車ですと、ポルシェ964の相場が上昇基調にありますね。空冷フラット6を積む、ポルシェファン垂涎の車です。国内はもちろん世界中にファンがいますから、高値が期待できます。国産車ではディーゼルのハイエースは依然として堅調ですね。世界中から引っ張りだこの状態なので、輸出向けに高値が期待できます。同じくランドクルーザーも引き合いが強いですね。

ハリアーに高値がつくという噂について

ハリアーはもともと輸出向けに根強い引き合いのある車種ですが、2013年に出た新型はこれまで以上に引き合いが強いですね。とりわけ、マレーシア向けの特需があり、驚くほどの高値がつくことで知られていましたが、ここ最近は落ち着いてきました。これまでが高すぎたという捉え方もできますから、むしろ現在の水準が適正価格と言えるでしょうね。

2016年の車買取業界の動向について

現在、中古車業界には、オートオークションが全国にたくさん設置(約100ヶ所)されており、流通相場の情報インフラも高度に整備されるなど、中古車流通のシステムが非常に発達しています。買い取る際に指標とする卸売相場は、どの業者でも似たような金額を参考にしていますので、他社との買取競争に勝つために高値の査定額をつけるのはある意味当たり前の話であって、単に高値をつけるだけではお客様の心をつかむことは難しくなってきています。

とは言いましても、自動車業界にとっては好材料もあります。それは、昨年から顕著となっている世界的な原油価格の下落によって、ガソリンや軽油の価格にお手ごろ感が出ていることです。これは、とりわけ燃料代の負担が大きい輸入車オーナーには朗報と言えるでしょうね。お客様に購入をお勧めしやすいですし、反応も上々です。

燃料の価格が安くなると遠出もしやすい

例えば、2008年8月にはレギュラーガソリンの全国平均小売価格が185円/Lにまで高騰しましたが、燃料価格が高い時期には、マイカーを維持するのが困難だからと愛車を手放したり、あるいは2台所有していた人が1台に減らしたりといった動きが見受けられました。そのため、買い取り希望者は増加傾向が見られましたが、購入希望者も減るわけですから、中古車流通相場は下落してしまいます。

相場が下落しているときに車を買い取って適正な利益を確保するのは、なかなか難しいものです。必然的に、査定額も低調になりますから、売っていただくお客様もお気の毒です。しかし、ガソリン価格が安くなっていることで、オートオークションでの中古車の取引も活性化しています。この流れは、今後の買取査定においても、お客様に提示できる金額が有利に作用していくと思いますし、このことは国産車だけでなく、輸入車の査定にも大いに期待していただけるものと思います。

中古車査定・買取で注目の車種

メルセデス・ベンツCLSクラスのフルモデルチェンジですね。来年か再来年あたりに3代目にバトンタッチするのではと噂されています。2011年6月のフルモデルチェンジで現行の2代目が登場した際に、旧モデルの相場が大きく下落しました。フルモデルチェンジは、新型の人気度によって、旧モデルの相場に大きな影響を与えます。もし、新型のセールスが好調ならば、旧モデルの相場は下落傾向になりますし、新型の人気が今一歩であれば、旧モデルの価格下落は比較的小さくなったりもします。高額車種になればなるほど、相場変動を慎重に見極めることが大切ですから、特に輸入車のフルモデルチェンジの動向には気を遣っています。

他には、メルセデス・ベンツCLAの未使用車にお値ごろ感が出ています。おおむね400万円程度で購入できるケースもありますので、元々の価格を考えればかなりお得ですね。あと、ハイブリッドカー人気は依然として高いですね。旧型のプリウスであっても、15km/L程度は走ってくれます。走行用のハイブリッドバッテリーは高額ですので、メンテナンス状況の確認は大切ですが、それ以外のところについては年式が古い車であっても、ガソリン車などとさほど変わらない信頼性を備えていると思います。このほか、ランドクルーザーやハイエース、カローラ系の人気は、もはや定番中の定番ですね。これらの車種は海外からの引き合いが非常に強いですし、ハイエースは国内でもカスタムベース車として人気があります。今後も有利な買い取り価格が提示できると思います。

車を売却した顧客とのエピソード

私が入社してまだ2年ぐらいの頃の話になりますが、ある若いお客様に車を売っていただきました。そのお客様は、当時はまだ勤務先では新人でしたが、4年後に再び来店され、車を売りたいとご相談をいただきました。4年前は新人だったお客様は課長に昇進されていました。私も支店長になっていましたので、お互いの成長を実感するとともに、このようにリピートしてご利用いただけていることに喜びを感じましたね。

他にも、当店に売却いただいたお客様が、「いくらで売れば、掛川さんは会社から褒められるんですか?」と私に聞いてくださったことがありました。できる限りの高値を提示してお客様に喜んでいただくことに努めている中で、逆にお客様からこのような心遣いをいただき、とても感動しましたね。これは、単なる価格交渉の駆け引きではなく、商談を通じてお客様との信頼関係を築くことに力を注いでいるからこそ、いただけた言葉なのかなと思っています。

まとめ

今回、車買取のみならず、中古車販売や店舗運営に関することなど、多岐にわたってお話ししましたが、何より大切にしているのはお客様に喜んでいただき、お客様を笑顔にしたいという想いです。その想いをスタッフが共有できているからこそ、結果として5期連続のグランプリ獲得といった成果に結びつき、サービス内容や店舗スタッフへの評価のみならず、企業価値の向上につながっていると感じます。

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