困っている男性

簡単にまとめると

  • 車売却のトラブルはある程度種類が限られている
  • 相談先には「国民生活センター」「JPUC」「弁護士」がある
  • トラブルを回避する一番の方法は良い買取業者を選ぶこと

愛車を売却する際は、なるべく高額かつ気持ちのいい取引をしたいと誰もが思います。しかし、現実的に車買取りでトラブルになってしまうケースは跡を絶ちません

特に意外と多いのが「手元から車が離れた後のトラブル」です。契約前ならまだしも、契約後に遭ったトラブルはそのまま泣き寝入りという場合も多いです。

ただし、車買取りで起こるトラブルのパターンはある程度決まっているので、事前に対策をとれば防ぐことも可能です。

そこで当記事では、

  • 車買取り時のトラブル事例と対策方法
  • トラブル時の相談先
  • 事前にトラブルを事前に回避する方法

について解説していきます。

これから車買取りをしてもらおうと考えている方、現時点で車買取りトラブルに遭ってしまった方はぜひ参考にしてみて下さい。

目次

車買取での頻発トラブル4選と対処方法

独立行政法人国民生活センターによると、2008年度、2009年度の車買取りに関する相談件数は約600件強

2010年度、2011年度の件数は約1.7倍の1,100件ほどに増加しています。

それ以降の買い取りに関する相談件数は掲載されていませんが、中古車全体に関する相談件数は2011年度から2016年度までほぼ横ばいとなっているので、買い取り相談の件数も依然、年間1,000件近いことが予想されます。

車買取りトラブルは、思った以上に頻繁に起こっていることが分かります。

では、トラブルで多いのはどのようなケースでしょうか?トラブルが起きる理由と対処方法も併せて解説していきます。

ケース1. 査定後減額される

1つ目の事例は「査定が完了し、車を引き渡した後で減額された」というパターンです。正式な査定の後に売却金額を決め、契約した上で引き渡したにも関わらず「本当はもっと価値の低い車だった」「事故車だと判明した」などと難癖をつけて、一方的に減額されることがあります。

なぜこのようなことが起きてしまうのかというと、それは業者側の明らかなミスです。業者は査定のプロであり、通常は修復歴等もすぐに見抜かなければいけません。

売却した車が仮に事故車であったとしても、査定時に見抜くことができず契約を交わしたのなら、それは職務怠慢と言われても仕方ないでしょう。

これを事前に防ぐ方法は「契約書の条項に問題がないかを確認すること」です。契約書は業界全体で決まったフォーマットがないため、業者独自の契約書を用意しているのが現状です。

中には「事情により再査定する場合がある」といった条項が設けられていることもあります。これは問題のある条項なので、契約書にサインをする際は必ず確認しましょう。

また、業者選びの段階で「再査定が禁止されているJADRI(日本自動車流通研究所)加盟店に連名している業者を選ぶこと」も大切です。こういった業者なら、そもそも査定後に減額されるということは一切ないので、事前にトラブルを防ぐことができます。

査定後に減額されるというケースに遭遇した場合、仮に契約書に再査定できる旨が記載されていても消費者契約法第10条」により無効と主張できるので、必ず業者に交渉してください。

一人で交渉が難しそうだと感じた場合は、「車売却消費者相談室(JPUC)」や「国民生活センター」といった専門機関に問い合わせることをおすすめします。

ケース2. 契約のキャンセルができないもしくは高額な解除料

2つ目の事例は「契約後にキャンセルをしたいができない、キャンセルするには高額な解除料を払う必要がある」というパターンです。

この事例が起きる理由は、車所有者と家族間で情報共有ができていない場合が多いからです。本人は売る気があっても、別居中の家族から「売らないで」と言われてキャンセルになるパターンです。

このようなケースを防ぐには、自分だけでなくその車を使う可能性がある人にも売却することを伝えておきましょう

もしこのようなケースに遭遇した場合は、契約後なら解除料を払えばキャンセル可能です。ただし、その際は必ずキャンセル料の内訳や根拠を明示するように要求して下さい。

消費者契約法では、契約解除に伴う違約金について「事業者に生ずべき平均的な損害額を超える部分については無効」と定義しています。つまり、利用者は損害額以上を払う必要はないということです。

必ずキャンセル料が合理的なものかを確認し、そうでなければ交渉を行いましょう。

この場合も一人での交渉が難しそうであれば、JPUCや国民生活センターに問い合わせをして下さい。

ケース3. 強引な買い取りを迫られた

3つ目の事例は「査定だけのつもりだったのに強引な買い取りを迫られ、契約してしまった」というパターンです。

これは中古車販売業界への参入障壁が低く、販売店同士の競争が激化した結果、良質な中古車が不足したことから起こっています。

買い取り業者は中古車がなければ商売ができないので、中には「クーリングオフもできるから大丈夫」などと理由をつけて、なんとか買い取りをしようとする業者もいます。

こうした勧誘に対しては、その場ではすぐに契約をせず、一度じっくりと考えてから決めるようにしましょう。業者は「いま契約すれば買取り額を○%アップします」などと掲示もしてきますが、毅然な態度で「今日は査定だけ」と言って断りましょう。

もし契約してしまったら、こうした悪質な業者は何を言ってだめなので、すぐに消費生活センターに相談することをおすすめします。電話番号は188番で「強引な買い取りを迫られて契約してしまった」ということを伝えて下さい。

ケース4. 車は引き渡したのに、売却代金が支払われない

4つ目の事例は「車を引き渡し後に、売却代金が支払われない」というパターンです。

これは契約後に業者が倒産した、資金繰りが悪化している業者が支払日をわざと伸ばしているということが主な原因です。

このケースを未然に防ぐには「車両・書類の引き渡しは現金の引き替えと同時に行う」「車両は引き渡しても、名義変更が必要な委任状・印鑑証明・譲渡証明書などは代金受領後に渡す」という対策が必要です。

最悪、車両と書類を代金受け取り前に渡さないと行けない場合は、書面に「○日までに該当の口座に振り込む」といったことを印鑑付で記載するように要求しましょう。

これがあれば被害に遭ってしまった時の証拠になるので、必ず書面での取り決めを行って下さい。

また、万が一指定日になっても売却代金が銀行口座等に振り込まれていない場合は、まずは車買取店へ連絡して下さい。振込口座番号を間違えていたなど何かしらの手違いで、送金できていない可能性もあります。

もしこの時支払いが遅れた理由を言わなかったり、逆ギレをするなど通常の対応をしなかったら、すぐにJPUCや国民生活センターに相談をしてください。

車の売却代金は金額が大きいので、必ず自分一人で対処しようとはせず、専門の機関から指示を仰ぐべきです。

それでは、続いて実際にトラブルに遭ってしまった時の相談先をタイプ別に紹介していきます。

トラブルが起きたら相談する3つの機関

車買取りに関するトラブルに遭ってしまった場合に相談できるのは、以下の3つです。

  • 国民生活センター
  • 車売却消費者相談室(JPUC)
  • 弁護士

それぞれの特徴を解説していきます。

国民生活センター

国民生活センターは、消費者問題・暮らしの問題に取り組む独立行政法人です。

全国各地には消費生活センターという施設がありますが、それらをすべて統括しているのが国民生活センターと認識していただければ問題ありません。

国民生活センターに相談したほうがいい人は、まずは国や県などの公的機関に頼りたい人です。また平日のみならず土日祝日も相談を受け付けているので、すぐに相談したい方もおすすめです。

電話番号は「188(消費者ホットライン)」で、住まいの近くにある消費生活相談窓口につながります。つながりづらい場合は「03-3446-1623(消費者ホットライン平日バックアップ相談)」にかけてください。

詳細は、以下のページから確認できます。

国民生活センター公式ホームページ

車売却消費者相談室(JPUC)

車売却消費者相談室(JPUC)は、自動車買取業界の健全化を図るために結成された一般社団法人です。

JPUCには「車売却消費者相談室」という専門の窓口が設置されており、車買取りのトラブルに精通したベテランのスタッフが相談に乗ってくれます。

JPUCは車買取りのトラブル解決を専門にしたスペシャリスト集団とも言えるので、なるべく専門の知識を持った人に相談したい方に向いています。

ただしお問い合わせ時間は平日の9時〜17時なので、すぐに相談したい場合は消費者ホットライン(188)がおすすめです。

車売却消費者相談室の電話番号は「0120-93-4595」です。お問い合わせ先の詳細は、以下のページから確認できます。

車売却消費者相談室(JPUC)公式ホームページ

弁護士

車買取りでトラブルに遭ってしまった場合は、弁護士に直接相談するという方法もあります。弁護士に依頼するには依頼料が必要ですが、買い取りトラブルに強い弁護士に頼めばあなたの強い味方になってくれるでしょう。

弁護士に頼んだほうがいいのは、査定後に大幅な減額をされた人、高額な解除料を要求された人、車を持ち逃げされた人です。

返金関係に関しては法律が絡んでくるため、国民生活センターやJPUCでは手に負えない可能性もあります。そのような時は、少し費用がかかっても弁護士に依頼したほうが返金される額が大きくなる可能性もあります。

以上3つが車買取りトラブル時の相談先です。起こってしまったトラブルはどうしようもありませんが、私たち利用者がある程度意識をすれば未然に防ぐこともできます。そこで、次はトラブルの回避方法について紹介します。

トラブルを回避する3つの事前知識

車買取りトラブルを回避する方法は、下記の3つがあります。

  • 評判の良い大手買取り業者を利用
  • 査定時に事故・修復歴といった情報を偽らない
  • 強引に迫られてもその場では契約しない

評判の良い大手買取り業者を利用

大手の買取り業者は個人経営のお店よりも適切な査定を行ってくれることが多いですし、さらに評判の良い業者に絞ることでトラブルに遭う確率を下げられます。

車買取り業者の評判一覧は、以下のページから確認できます。

ナビクル公式HP(中古車買取業者一覧)

ナビクルでは、JADRI(日本自動車流通研究所)に加盟している買取り業者のみを掲載しています。

JADRIは円滑な中古車売買を目的に、優良事業者によって構築されている団体です。

JADRIは、加盟店に対して「再査定の禁止」「売却直後のキャンセルに対するキャンセル料支払いの禁止」といった基準を設けているため、JADRI加盟店を利用すれば、今回紹介したトラブル事例も事前に防ぐことが可能です。

査定時に事故・修復歴といった情報を偽らない

これらの情報は、中古車価格を決める重要な要素になります。

無申告のまま査定を行うと後々トラブルになるので、修復歴のある車を売却する際は必ず申告して下さい。

強引に迫られてもその場では契約しない

中古車を高額で売却するには複数の業者に見積もりをした上で決めた方が確実ですし、その場ではいいかなと思っても後に気分が変わるのはよくあることです。

買取り業者は交渉に慣れているので、あの手この手で売却をするように勧めてきますが、その場では即決せず、冷静になってもう一度検討することをおすすめします。それでもしつこく迫ってきた場合は、「国民生活センター」や「車売却消費者相談室(JPUC)」に連絡するのもありです。

まとめ

今回は、車買取りトラブルの事例と対処法について解説しました。

トラブルを回避するには、JADRIなどに加盟している評判の良い業者を利用する、契約書類をよく確認する、その場では即決しないなどの自衛が重要です。

また、車買取り時は査定額のみに目が行きがちですが、トラブルを避けるには業者の評価・信用度を見て判断することも忘れないで下さい。

ここまで読み進めていただいたあなたは、記事を読む前と比べて買い取りトラブルを未然に防ぐ知識が付いているので、安心して取引ができるはずです。

しかし万が一そういったトラブルに巻き込まれた場合は、自分ひとりで考えずに専門機関に相談しましょう。