こんな方にオススメ!

皆さん、車を売却する際にどんな方法で売却されるでしょうか? いつもお願いしているディーラーの担当者に下取りしてもらう、近所に買取店ができたのでそこで査定してもらう、一括査定サイトを使うなど。人によって査定方法は異なると思います。 しかし、査定時の評価基準や査定金額が、どのように決められているかご存じの方は少ないのではないでしょうか。実は、買取の世界には車買取店が参考にする金額や評価基準があります。ここでは、買取基準の評価付けのポイントと金額についてご紹介します。ぜひ、高額査定をつけてもらうための参考にしてくださいね。

目次

1.査定士が見る基準は全国共通

2. 車買取業者が査定時にチェックするポイント

3. 各項目で重要な加点・減点ポイント

4. 査定評価を高めるには日々のメンテナンスが大切

5. まとめ

 

1. 査定士が見る基準は全国共通

1-1. 査定の基準となる査定ブック

車買取価格の基準となる金額はどうやって決められているのでしょうか? 答えは、どこかの企業やお店、団体が一意に決めた「定価」ではなく、その車をどのくらい世の中が欲しているか、いわゆる需要と供給のバランスで決められています。

買取業者のみ利用できる最新のオークションデータが閲覧できるサイトもありますが、買取の現場にいる方々の判断材料として使われているのは、業界内で一定の信頼を得ている「査定ブック」というものです。毎月発行されるこの本には、年式・距離・グレードごとに、どのくらいの価格帯で取引されているのかが事細かに記載されていて、年式・色・距離などの違いがどの程度相場に影響するのかも読み取ることができるのです。

もし、出張査定でやって来た査定員のスタッフに「もし好条件で買い取ってもらえるなら任せます」と言ったら、そのスタッフがおもむろに査定ブックを見始めるかもしれません。どの程度「踏み込んで条件を出せるか」を、査定ブックを頼りに見極めていると思ってよいでしょう。

実はあまりなじみがなさそうなこの査定ブックは「高価買取」を実現する上でとても重要な役目を持っているのです。

1-2. 買取業者によって査定基準は変わる?

世の中にはたくさんの買取業者がありますが、“どこに頼めばいいのか”、“業者によって金額に開きはあるのか”が、当然気になりますよね。しかし実際は同じです。査定する際の基準はどの会社も、いま査定している車が「市場でどのくらい人気があるか」の需給バランスと、業者オークションでの取引金から判断し値付けします。

しかし、実際にはそれぞれの買取金額には開きがあります。基準は一緒ですが、各社の金額算出で参考にする相場以外に、以下の要因で買取価格の上乗せ幅が変わってくるのです。

  • (その業者に)どの程度の販路があるか
  • どの程度リスク(すなわちコスト)を圧縮できるか
  • 付加価値をつけて販売できるか
  • どの程度の短期間に現金化できるか

これらはあくまでも、各社の個性、経営スタンスの違いによる差なので、査定依頼をする際は規模や評判、知名度なども加味して業者選びを行いましょう。

2. 車買取業者が査定時にチェックするポイント

「車査定」とひとことで言っても、果たして何をどう見ているのでしょうか?構造や、車体をチェックする際にどんなところを見ているのか。査定時の具体的なチェックポイントについて解説します。

これを知っておくことで、よりスピーディに査定してもらい、簡潔に売却が可能になります。

2-1. 書類関係

車は購入すると陸運事務所で登録されてナンバーと車検証が付与されます。登録されていない車は車道を走ることができません。車には不可欠な書類が多数存在し、査定時には必ず確認されます。査定で必要な書類は以下の4点です。手元にないものがあったりしませんか?

  • 車検証
  • 自賠責保険
  • リサイクル券
  • 取扱説明書/整備手帳

車検証には、新車登録時期、車検の有効期間、車体番号、所有者といった大切な情報が書かれています。所有者の項目は、ローンで購入して所有者が信販会社などの名義になっている場合、案内する手続きにやや違いが出てくるため必ず確認します。

査定時に最も重要なチェック項目は、車体番号です。車体に刻印されているものと登録内容に間違いがあったら買い取ることができません。

一つでも欠けていると場合によっては査定してもらえない可能性もあります。車買取において、書類は実はかなり重要度の高いものなのです。

2-2. フロント(ボディ前面)

事故が起こったとき、大抵もっとも被害が大きい部位がフロント先端まわりかトランクの後ろ端です。そのためフロントまわりのチェックは入念に行われます。

まずヘッドライトの状態を確認し、もし左右で違っていた場合、査定士は最初に事故の可能性を疑います。事故後の修理で、片方だけヘッドライトユニットを新品交換している可能性があるからです。セダンやステーションワゴンなどではエンジンルームを開け、上下の先端の骨格部分にゆがみがないか、修正機と呼ばれる機械で挟み込んで引っ張ったあとがないかどうかなどをチェックします。またエンジンルームの内バリの塗装が新しくなっているものは、エンジンルームまで達する大きな事故をした場合もありますのでチェックします。車下に潜り込んでいるのはそのためなのです。

まだ手放すと決めていない愛車をあれこれ剥ぐように覗き込まれるのは複雑な気持ちになるかもしれませんが、「間違いなく自信を持っていい値段を付けるために必要な行為」ですので、査定スタッフにしっかり見てもらってください。

2-3. リア

フロントと同様、事故の履歴が現れやすい箇所です。バンパーの内側にある骨格部品にへこみ等が及んでいないかをチェックします。場合によってはトランクのフロアカーペットをはぎ取り、新しい塗装になっていたり交換されていないかなどもチェックします。トランクフロアを交換となればかなり大きな事故です。ちょっと「お釜を掘られた」りしたくらいでは交換はしませんので、こういうところの状態が車の査定金額に少なからず影響します。

トランクを開けて開口部に沿って巡らされているゴムの長いパッキンのような「ウェザーストリップ」は、板金修理してある場合、新しいものに交換されています。

そのため、新車であればかなり固くはまっていてなかなか簡単には取り外せないので、その按配も含めてチェックします。

ここも大きく車両の評価を左右するポイントです。

2-4. 天井

天井は車両の保管状況が現れる場所です。年式の割に天井やルーフがきれいな車は、屋根下車庫での保管か、青空駐車だった場合はカバーをかけていた可能性があるでしょう。

また内部から、天井の内ばりがはがれていないかなどをチェックします。炎天下での駐車が長いと、車によっては内ばりがはがれやすくなります。

内ばりがはがれてしまっていると治すのに手間・コストがかかります

その分だけ、流通価格に影響してしまうため見過ごせない項目なのです。

2-5. 内装

内装では、長年のシミや汚れ以上にチェックが入る項目として「匂い」があります。もちろん、しみ、汚れ、傷なども減点対象ですが、タバコや動物の匂いは簡単には落ちないからです。そして、明らかにそういう匂いのある車は、しみや汚れもかなり深刻な状況であることが多いので、内装評価でかなり減点になることは覚悟していただく必要があります。

最近では付いていない車も多いですが、付いている場合は灰皿の使用感もチェックします。

2-6. エンジン

車は機械ですのでエンジンのコンディションはかなり重要だと思われるかもしれませんが、コンディションが極めて良好でなくとも大きく査定価格に影響しないのが実情です。日常点検程度、いつものコンディションが保たれていればそれで問題ありません。

ただし現行のGT-Rのように、サーキット走行のあとに受けることになっている12ヶ月点検などのチェックが済んでいない車は、著しく評価が下がるか、査定不可になる可能性もあるので「すべきことをしておく」というレベルの実施を意識するようにしましょう。

3. 各項目で重要な加点・減点ポイント

愛車を査定に出す際に気になるのは加点・減点ポイントだと思います。

まず車検が通るレベルの状態は当然のこととして、その上でどのようなことが満たされれば加点になるのか、また減点になるのかを解説いたします。

3-1. 外装

エアロパーツでドレスアップされている車は加点になるという評判をよく聞きますが、果たして本当でしょうか。実は、加点・減点のどちらにも働きます。スタイリッシュで個性的に彩ってくれるエアロパーツはプラスになる場合もあるのですが、それは有名なブランドやショップのパーツでの話です。そのパーツをつけていることがプラスのアピールになる場合はプラスに作用します。逆に、受けのよくないパーツよりもオリジナルパーツの方がよい場合もあります。もしオリジナルのホイールなどのパーツ類があったら、一緒に売却すると査定額にプラスになることもあります。

厳しいことを言うと、あなたがどの程度気合いを入れて組んだかは査定には関係ない、ということは覚えておいて頂くと良いと思います。

3-2. 内装

内装は清潔感が高い方がやはり有利です。ただし、だからといってお金をかけて内装のクリーニングをするのはおすすめしません。というのも、内装のクリーニングでしみや匂いを取るとコストがかなりかかります。もしかするとコストをかけただけのメリット、つまり査定額アップが実現しない可能性があるのです。

その他にも、あまりごてごてとカスタマイズしてあってもプラスにならない可能性が高いです。査定時は、電飾パーツやシートカバーなどはオリジナルのものに戻せるのであれば戻しておくのが無難です。

特に、査定時にオリジナルの内装のチェックができないシートカバーは減点になることもあるので注意が必要です。

3-3. 電装

時々「社外ナビは高価だったので外して次の車につけようと思うのですが…」という相談を頂きますが、電装品は極力外さないでおいてください。

オーディオの部分に大きな穴があいてしまうため、外してしまうと大きなマイナスになります。一度外したナビの配線に傷がついている場合もありますので、使えない可能性のあるリスクを推してまで、次の車につけるメリットはないでしょう。

そのままにしておけばプラス査定になるので、電装品は外さずに一緒に査定してもらいましょう。

3-4. その他項目

査定前に特別なことをするのではなく、ありのままの状態で査定してもらうのが一番よいです。お金をかけてもその分プラスになることはありませんし、マイナス査定だからといってその分のリカバリーはほぼ難しいのですから。

それよりも、「いつでも売れる」「条件が整えばすぐ引き渡す」という形で査定を受けた方がプラス査定になります

これら以外、小手先でできることはほとんどないと思った方がいいかもしれません。

4. 査定評価を高めるには日々のメンテナンスが大切

査定をする段階でいくら工夫しても、結局のところ普段のメンテナンスをしっかりしていましたか?ということに尽きます。多くは数万キロ走行した段階で査定に出すことになるでしょう。

その間の状態維持は一日にしてならず、なのです。

日頃から気にして、愛車のメンテナンスをしておくと、結局は良好な査定結果に巡り会えるのです。

4-1. 自分でできるメンテナンス方法

おススメなのは「できるだけカバーをかける」です。外に停めていれば、洗車をしても埃まみれになってしまいますが、それを防げるばかりか、青空駐車でも紫外線を防ぎ、外装内装のコンディションを保つことができるのです。丁寧なワックス掛けもボディ保護になりますし、フィルムで紫外線カットも有効いしょう。しかし、物理的に日光をシャットアウトできるシートカバーはかなり有効な方法です。

そして何より「適度に乗ってあげること」です。買取の現場では、極端な浅い距離の車は、実際には故障の温床だったりするのです。そうすると流通させるのに不向きな個体になり、ひいてはそれほどプラス査定にならない可能性もあります。

距離が増えると査定金額が減るなどと言わずに、適度に乗ってオイル交換など日常点検をしましょう。これも立派なメンテナンス方法です。

4-2. 査定金額の交渉

一括査定ではよく「金額算出だけでもどうぞ」と言われますが、とりあえず金額を知りたいという案件に対してはそれほど踏み込んだ金額は出しません。いますぐに買取ができるのであれば、なんとしても高い金額を提示して買い取れるよう頑張るかもしれません。しかし、金額を知りたいだけで、「今は売らない」と突っぱねている状況ではそこそこの金額しか出てきません。実際に売れる金額で、できるだけ高価な金額を出してくれる会社を探すのが査定の本当の目的です。

あれやこれやとテクニカルな方法で「高額査定金額」を引き出そうとするより、「『条件が整えばすぐにでも売る』という条件で一刻も早く査定を呼ぶ」のが、「高額査定への道」であるというのが長年の経験から来る認識です。

5. まとめ

少しでも高価買取りを目指すのであれば、「日頃からきちんとメンテナンスを行う」ことと、「一刻も早く査定してもらう」に勝るものはないと思います。相場の現状を教えてもらえば、乗り換えるために売却するか、もう少し考えるかなど、次の行動が明確になるはずです。査定をしてもらおうと思ったら、できるだけ早めに申し込みましょう。一刻も早い査定が、きっといい結果をもたらしてくれるはずです。

ライタープロフィール

中込健太郎(なかごみけんたろう)

大手自動車買取販売会社にて、クルマの売買業務を経た後、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し、その後大型展示場のオープン準備から、展示在庫の目視選定業務に従事。その他に、企業Facebookページでの在庫車に関する紹介や、クルマで出かける旅行コンテンツなども担当。その後フリーランスライターに転向し現在に至る。クルマの売り買いの経験から、ドライブを通じてクルマの魅力楽しさを紹介することをライフワークとしている。NAVI CARS他で執筆中。また「クラシックカー美女」テキストも担当している。温泉ソムリエ、二級小型船舶操縦免許所持。